ドブロブニクからスプリットへ移動&スプリット観光

■起床

 7時半ごろ起きて朝食を食べた。気に入っていたビュッフェでの朝食も今日が最終日。白髪のウェイターさんも心の中でさよならを言う。
その後私は切らしてしまった日用品があったので一人でお店に買いに行く。

荷物をつめて最後にバルコニーにでて旧市街を眺める。今日でこの美しい景色ともお別れだ。さようならドブロブニク、私は貴方がとってもきにいったのでまたいつか訪れたいと思う。その時までまっていてね。

Konzum(スーパー)
日用品、水 48Kn

↑バニェビーチと旧市街
↑海の水が透明すぎて底の石もよく見える

■チェックアウト

 チェックアウト。ドブロブニクでは一人一晩7Knの税金がかかる。それがそのほかのクロアチアの都市とは違うようだった。やっぱり観光で成り立っている街というかんじがする。

 バスターミナルまでバスで行こうかと思ったのだけれど直通のバスはなくピレ門までいかなければならないというのでタクシーをよんでもらうことにした。フロントの人曰くタクシーで50〜60Knくらいでターミナルに着くということ。それならいいかな。重たいのは嫌だし早くバスターミナルに行きたかった。

■タクシー

 来たタクシーはメルセデスだった。ベンツのタクシーに乗るのは初めてだったけれどクロアチアはヨーロッパなのでベンツのタクシーは結構いっぱいあるようだった。運転手は若いお兄ちゃん。バスターミナルまでといったらバスターミナルでどこにいくのかときかれた。スプリットまでだというと何を言うかと思えばこのタクシーでスプリットまでいかないかといわれた。バスでいくと10くらいあるすべてのバス停の度に停まるので時間がかかって最低でも5時間はかかるけれど、タクシーでいくとスプリットまで直接にいけるので2時間20分でいけるのだという!そんな馬鹿な!バスが5時間なのがどうしてタクシーで2時間20分になるんだ?とは思ったけれどお兄ちゃんは真剣に売り込みしてくる。スプリットでは宿はとってあるかい?その場所まで直接いってあげるよ、もしバスだったらバスターミナルでおりてまたタクシーを拾わないといけないだろう?時間がかかるんだという。値段は二人で200ユーロという。もちろん200ユーロももっていないし、現地通貨でだって200ユーロに相当するお金を持っていない。お断りした。しかしお兄ちゃんはしつこかった。これからバスにのったら君たちは今日1日中バスの中で過ごすことになるんだ、タクシーでいけば2時間20分でついて時間がたっぷりある。それもそうだ。もうすぐ10時がこようとしていた。これから5時間のるとすると着くのは結構遅くなる。確かにそういう意味では時は金なり、がしかし200ユーロは持っていないしお断りした。

 バスターミナルに到着。メーターは50〜60Knというフロントのお姉さんの話を通り過ぎて104Knだった。全然話が違うと思ったけれどお兄ちゃんは100Knというので100Knわたしてさよならした。このとき10:08分。チケット売り場でチケットを買うと発覚したけれどスプリット行きは00分に発車するようだった。つまり私たちが来る10分ほど前に発車して私たちはあと50分も待たなければならなというということだった。がっくり、次のバスは一番早いのが11時発、それから5時間でスプリットにつくのは午後の4時ではないか!冬ではないから日も長く少しは観光できるだろうけれど…ちょっと悲しいね。こんなことなら急いでタクシーに乗ってくる必要もなかった。スーツケースをごろごろさせながらバスを乗り継いでやってきてもよかったかもしれないのにね。

お腹がすくかもしれないのでチップスを買う。10Kn、高い。トイレに行くのにもお金がかかる。一人3Kn

タクシー
100Kn

売店
チップス 10Kn

トイレ
3Kn×2=6Kn

バスチケット(ドブロブニク→スプリット 二人分)
112Kn+7Kn(荷物)×2=238Kn

 周りを観察した。ターミナルの周りにはカフェがある。私たちのように変な時間に来てしまった人が時を過ごすためのものか、それともこのあたりの部屋に宿泊している人達のものか、皆色々だろうけれど旅の人達がいっぱいいた。もう長く旅にでているような感じのする長髪の男性バックパッカーの西洋人もいた。日本人30代女性がカフェで一人にやにやしていた。何か読んでいたのかな?

↑長距離バスターミナル
↑売店
↑現代アート的なバス
↑西洋人旅行者カップル
↑カバンに靴をしばりつけていた本格的バックパッカー
↑ターミナルのまわり。カフェで時間つぶしもできる
↑婦人警官さんかな?
↑ターミナルで順番待ち?のタクシーの運ちゃん達

■発車

 やっと発車の時刻がやってきた。バスは大型のバスでザダル行きのようだ。スプリットまでいくけれど最終目的地がスプリットではないのでクロアチアの地理を頭に入れておいた方がよいかもしれない。がしかし英語がみなさんよく通じるのでなんでも英語で質問したらOkだと思う。バスの運転手さんも英語はちゃんと理解しているようだ。年配の人になるとしゃべるのが苦手な人はいるようだったが。

 大型バスに乗っている人はまばらだった。変な時間だからだろう。朝早くのバスならこんなすいていることはないと思う。さっきのタクシーの運ちゃんがいったとおり、こういう時間では1日をバスの中ですごすことになる、はいその通りですわ。

 バスでは海岸線がよくみえるように進行方向に向かって左側の席につく。

 すこししたところで山に城壁のようなものがみえてきた。かなり立派な城壁だ。コトルの城壁に少し似ている。今思えばあれがストンだったのじゃないかと思う。ガイドブックによるとストンの城壁はヨーロッパ第二位の長さを誇るそうだ。ますますそんな感じがしてきた。

↑バスの中 赤のインテリアが印象的だね 窓が大きくてよく見えた
↑車窓

■ボスニア・ヘルツェゴヴィナで休憩

 しばらくすると国境らしき場所にきた。ここからボスニア・ヘルツェゴヴィナを通過するようだ。クロアチアは実は陸続きではないのでスプリット⇔ドブロブニクのバスは必ずボスニア・ヘルツェゴヴィナを通過しなければならないようだ。そこはボスニア・ヘルツェゴヴィナのネウムという場所だった。ボスニア・ヘルツェゴヴィナに入ったからといって景色は急には変わった感じはしなかった・そうだよね、ここはクロアチアと同じ海岸線だからね。

↑あれが国境かな
↑国境にて何やら会話中
↑住宅がたくさん立ち並ぶところもあった

■ネウムでの休憩

レストランみたいなところにバスは停車した。なにやら休憩のようだ。皆降りる。まずトイレに行く。蠅がいるけれどまあまあ綺麗。
そこのレストランではパンのテイクアウトもできるようだった。値段はKMとかかれている。クロアチアの通貨がKN(クーナ)だから一字違いだけど違う通貨のようだ。クロアチアの通貨がつかえるかどうか聞いてみよう。
 はじめてボスニア・ヘルツェゴヴィナでボスニア・ヘルツェゴヴィナ人と話をする。もしかしたらその人はボスニア・ヘルツェゴヴィナ人ではないのかもしれないけれどなんとなくクロアチアの隣の国なのにクロアチアよりももっとなじみのない国なのですごいことに思えてしまう。私が話したボスニア・ヘルツェゴヴィナ人らしき人は英語もよく通じた。クーナ(クロアチアの通貨)も使えるということなのでチーズサンドウィッチとハンバーガーを頼んだ。クーナで支払った。そしてそのレシートを持ってウェイターさんに渡すんだけどできたら持ってくると言われた。
 それから少し時間がたった。ちょっと心配になったけれどよくみたらバスの運転手さん達(交代するので二人いる)もそのレストランで食事をとっていた。これならまだ時間は大丈夫そうだ。
 もう少しまったけれど私たちのパンはまだこなかった。運転手さん達が動き出した。やばいかもしれない。相方にバスの近くまでいって見張っていたもらうことにした。そして私はパンはまだですかと聞いてみる。あと少しでできるという。早くしてほしい。
 それから少しした。バスはもう発車するようで呼んで来いとバスの運転手さんに言われたと相方がやってきた。相方は英語が少しもわからないので本当にそういったのかどうかわからないけれどとりあえずパンの催促をする。「あと2分でできるという」
 相方がさらに「もう本当にやばいって、運転手さん怒っている」といってやってきた。私はパンの催促を再度する。「運転手が怒っている、パンがほしい」ウェイターは(怒るなんて)そんなことありえないぜぃのようなジェスチャーをしてパンをみに裏方にいった。
そして「バスが動き出した!」と相方。バスをみると本当に動いている!これやばし!私たちのスーツケース!そしてボスニア・ヘルツェゴヴィナという私がガイドブックを持っていない未知の国において行かれるなんて絶対いやだ!とそのときアルミホイルにつつまれた2つの包をもってウェイターがやってきた。それをいただいて走り出す。本当にバスが動いているよ!がしかしもう一人の運転手はそばに隠れいたようだ。そしてしかられた。10分っていったんだ15分ではない、と。はいごめんなさい。私たちはバスにのって1件落着。中には乗客が少なくてよかったと思う。満員だったらこの状態で中に入るのが申し訳ないと思うだろうし、それに人数を数え間違えて本当に置いて行かれそうだ。休憩の前後に乗客の人数を数えているのかどうかは不明。皆さんも(私みたいなことはしないだろうけれど)ぜひご注意を。

ネウム休憩所
ハンバーガー1つとチーズバーガー1つ 32Kn
  

↑ネウムのレストラン

■鉄道 

 無事バスに乗ることができて再度バスは出発した。車窓をみながらクロアチアを北上する。

 線路がみえてきた。クロアチアにきてから飛行機とバスばっかりだったので線路は新鮮だった。クロアチアは鉄道がある場所もあるけれどバスの方がいっぱいあるようだ。たとえば首都のザグレブあたりは鉄道でいけそうな場所がたくさんあるようだ。国際列車にのって隣の国スロベニアのリュブリャーナにも行くことができる。本当はヨーロッパの国際列車にのることにあこがれがあるのでそういう旅がしたかったのだけれど残念ながら今回メインのドブロブニク周辺にはそれができる場所はなかった。

 今通っているところはプロチェという場所のようだ。ここからボスニア・ヘルツェゴヴィナの世界遺産モスタルまでは鉄道があるようだ(地図でみると)そしてその先は首都サラエヴォまで鉄道が続いている。その先は私の手元の地図にはのっていないけれど色んな場所にいけそうだ(わくわく!)

■マカルスカ 

 少し大きなバスターミナルに到着して、他の場所よりも少したくさんの人がのってきた。ここはマカルスカという場所のようだ。地球の歩き方にも3ページだがのっている。ドブロブニクから3時間、スプリットから1時間40分でアクセスのよい風光明媚なリゾート地だそうだ。確かにいままで通ってきたどのバス停よりも立派で近くにお店があり人でにぎわっている感じがした。時間がたっぷりあればこういう場所に数日滞在するのものんびりできていいなと思った。

 マカルスカを過ぎると「オミシュ」というマカルスカからエクスカーションとしておすすめな場所があるのだけれど地図でみるとそこも通過するようだった。がしかしどこだかよくわからなかった。

↑車窓は海と海岸線というのがメイン。
↑きれいに区画されている
↑山の様子はほとんどこんなかんじ。グレーっぽい色で緑が少し生えている
↑のどかな風景
↑線路がみえてきた。地図で確認するとプロツェ付近
↑ここがプロツェのバスターミナルのようだ
↑町工場かなにかかな?
↑通ってきた道を振り返る。
 道は山のなかほどより少し上を走っている。
↑ちいさなバス停。Gradacというところのようだ。
↑ドブロブニク⇔スプリット間は大体が山が海岸ぎりぎりまで迫った海岸線を
 通行していく。この中腹の白くなっているところが道路。
 よくこんなところに道路を作ったなぁと思う。

■もうすぐスプリット

 時間的にいうと段々とスプリットに近くなっている感じがした。でもこれといってスプリットとわかるような景色でもなかった。大丈夫かな〜ちゃんとわかるかなぁと海外のバスに乗っている不安がでてくる。

 がしかしスプリットの市街地に入ったことがすぐにわかった。たくさんの人が住んでいると感じられる町並みがでてきたのだ。今まで通ってきた街は小さすぎたのでスプリットがかなり大きな都市だと感じずにはいられない。

 街を通って、大きなフェリーがとまっている港がみえてきた。間違いない!スプリットの長距離バスターミナルは港のすぐ近くなのだ。こんなにわかりやすい地形なら間違えることもない。

■スプリット到着

 スプリットのバスターミナルに到着した。バスを降りるとすぐにホテルかアパートかSOBEかなにかわからないけれど客引きがたくさんいた。そのおじちゃんにスプリット?ときいたらスプリットといわれたのでそれでここがスプリットだという確認とした。だってスプリットでないと疑うような要素がなかったし。本当はバスの運転手さんに聞くべきなんだけどね。
 荷物を受け取ってバスターミナルにまずはいる。そして明日のプリトヴィツェ行きのチケットについてまず張り出されてる掲示をみてみる。よくわからないのでインフォメーションで聞いてみようと思うけれどインフォメーションのお姉さんは電話中。なんだか仕事中の中国の人を思い出したけれどおしゃべりをしている感じではなかった。
 インフォメーションのお姉さんの電話がおわったのできいてみる。思ったよりも本数は少なかった。朝8時半発のに乗るしかなかったのでそれを購入。これで一安心。

 ちなみにこれがその時のもらったタイムテーブル。これは8:30に乗るしかないでしょ

スプリット発 プリトヴィツェ着 料金 往復料金? プリトヴィツェ発 スプリット着
8:30 12:50 155 246 14:48 18:50
12:00 17:48 152 241 13:50 19:50
17:45 22:35 154 244 03:30 08:20
20:15 01:43 152 241 23:55 04:55
22:45 02:45 152

トイレ
5Kn(3Knだったけれど小銭がなくておつりなし)

■アパートメントチェックイン

 本日のお宿はこの度で唯一のアパートメント。最初は他の都市と同じくホテルを探していたのだけれどいいなあと思うホテルがもう満室でどこにしようか迷っていたときに他の日本人ハネムーナーが利用してよかったと書かれていたWEBをみたのでそこにしてみることにしたのである。そこは英語の予約サイトで予約もできて(予約時に少額のデポジットがかかる)お部屋の紹介など写真付きで丁寧にかかれたHPがある(全部英語だが)。写真をみたかぎりではとてもきれいそうだし、実際に泊まった日本人もよかったといっているので値段も安いここに一泊してみることにしたのだ。名前はアパートメントレオ。ネーミングもよいじゃないか。クロアチアの民の生活というのに触れたいという欲求もあったのでドブロブニクでSOBEという民宿に泊まるかと考えたりもしたのだけれど、結構トラブル発生してしまうこともあるというので小心者の私はSOBEはやめた。アパートメントくらいがちょうどよいのじゃないかと思った。

 HPにのっていたバスステーションについてからどういくという説明をよく読んで、住所をみて地球の歩き方の地図に目印をつけてその通りに歩いて行った。こちらも迷うようなところはなくて簡単にたどり着いた。ちょっとだけ坂になっているのでスーツケースは重たかったが…。

 住所をみて建物を探す、ここでは番地がちゃんと建物にふってあるので探しやすい。いってみるとアパートメントレオの建物はすぐにみつかった。するとすぐに二階から女性が降りてきてくれた。そしてすぐに私たちのお部屋に案内してくれた。

 部屋は写真でみるよりも狭い感じがちょっとだけあったけれど設備としては十分に整っていた。ベッド、テーブルソファ、テレビ、エアコン、トイレ、浴室、洗濯機、台所。かわいらしいインテリアでわくわくした。

 女性は部屋の使い方を簡単に説明してくれた。洗濯機の使い方、あと衛星放送の使い方などわかりにくいものは使い方を紙に書いたものも置いてくれていた。そして色々書き込みをしてくれていた使い古したスプリットの地図もわたしてくれた。かなり親切で感激した。私が予想するに英語のサイトを利用しているため西洋人の利用者が多いのだと思うけれどアジア人の私にもわかりやすい英語でちゃんと説明してくれているその姿勢がとてもよかったな。たぶんこの女性もクロアチアの一般ピープルなので英語がお得意で困っちゃうってわけではないのだろう。それでもとても好意的な姿勢がうれしいわ。

 ホテルと同じようにパスポートを提示して支払をしてチェックインは終了した。明日早いといったら鍵の返却はポストにいれておいてといわれた。宿泊客を信用しているんだなぁと思った。だってすごく安い料金だからね、それで部屋の備品とか壊されたらどうするんだろうと思う。その時はデポジットのときに利用したクレジットカードから引き落としをできるようになっているのだろうか???

 とにかくアットホームだけれどべったりしない感がちょうどよいアパートメントレオというかんじがした。

アパートメントレオ 宿泊代2人分
297Kn

↑アパートメントレオの建物。 ↑ここに鍵を入れておいたらいいんだって!
↑ドアを開けるとこんな感じ。奥がキッチンで
 みえていないけれどテーブルの左にソファもある
↑キッチン。戸棚には食器類がすべてそろっていた
↑右が洗濯機。頭上にあるのがお湯をつくる機械 ↑シャワースペースとその左に洗面台。
 こじんまりしているけれど十分
↑ベッドの左にはクローゼットもある。 ↑キッチンから外をみるとこんなかんじ。
↑ここがお庭。
 白いロープに洗濯ものもたくさん干せそう
↑椅子とテーブルも用意されている
↑隣の建物

■スプリット観光

 荷物を置いて急いでスプリットの観光に出発した。時間がかなりない。日が暮れるまでのちょっとの時間しかない。

 まずディオクレティアヌス宮殿に向かう。レオからはすぐ近い。アパートメントレオはわかりやすいし便利なところにあってよい。
 宮殿の東の門から中に入る。露店が並んでいる。中国を思い出す。ここに住んでいたらこういうところで買い物を楽しむのだろうなぁと私は思う。旅行でももちろん買えるけれど荷物が重くなるのが心配でなかなか買えなかったりする。

↑露店が並ぶ
↑チーズが売られていた。こういうサイズは日本ではあまりみかけないよね
↑こちらもお店が一杯
↑この壊れかけている感がなんともよい
↑銀の門 ここから宮殿内に入る ↑八角形の建物が大聖堂
↑大聖堂と鐘楼 ↑鐘楼、立派な建物だなぁ

 大聖堂を最初にみる。大聖堂の中はそんなに人がいなくて観光しやすくてよかった。でていけ事件も発生しないし、私以外にも西洋人の観光客の人達がみていた。
 ふと横に階段があることに気がついた。なにか掲示がしてあるのだけれどクロアチア語でよめない。どうしようここ入ってよいものかどうなのか?また変な信者以外のアジア人が来たでていけーになったら困るのでうかつには入れない〜と思っていると人のよさそうな西洋人の女性がきたのできいてみた。この先いってもいいんですか?と。すると女性はとてもやさしくて「行ってもよいのよ〜そこには宝物とかが展示されているのよ」と丁寧に教えてくれた。その人も観光客だったのだ。やっぱり英語が下手でもわからないときは笑顔で話しかけたらいいのねと心の中で思う。

 その場所は時間がないので今回はパスしてそしてスプリットで行きたいと思っていた鐘楼に登ることにした。鐘楼もこの大聖堂に隣接しているのだけれど登り口がよくわからない。係の人にきいてみると大聖堂の入り口のチケットを売る女性のところでチケットを買ってその後ろにある階段を上っていくようだった。

■恐怖の体験@鐘楼

 鐘楼の入り口は結構せまく小さいところだった。そこを入ると最初は少し石でできた階段があり、その後は鉄の階段になる。その鉄製の階段とは鐘楼の外壁の内側に取り付けられているといったかんじだ。下がみえるし、外壁から階段がとれたらどうのだろうという恐怖が高所恐怖症でない私にも容易に襲ってきた。超怖い。この階段。日本で調べている時にある高所恐怖症の日本人の人がいてその人は途中までしか登れなかったという旅行記があった。私は高所恐怖症ではないしそんなこと全然ないと思っていたけれどすっかり怖くなってしまった。がしかしその時かなり高い位置にきているし降りるのも恐怖、登るのも恐怖状態だった。だけどこの場所にとどまるのも他の人の邪魔になるしそれだって恐怖だった。早く進んで頂上までいって終わらせよう!早く任務完了させることを頭に上を目指した。
 無防備な階段という形容がぴったりだろうか、外から見ると鐘楼の壁があるのでそんな風には全然みえないんだけどね。その階段をやっと終えて頂上についた。頂上につくとそこは階段よりはずいぶん安心できる場所だった。ただ風が強いのでやっぱり恐怖感は消えなかったけどね。

↑空間をいかしたつくり

 頂上からはスプリットの景色が眺望できた。海、港に停まっている大きなフェリー、ここまで通ってきた道、そしてスプリットに住む人たちの生活の場。私は美しい景色を写真をとりながら楽しんだ。この場所が少しもこわくない人にとっては素敵なたそがれ場所だと思う。私たち以外にそこにいた人達に階段を怖がっている風の人はいなかった。

↑すばらしい眺めだね〜
↑大型フェリーが停泊している
↑フェリーターミナル
↑フェリーターミナル、長距離バスターミナル、鉄道駅が隣接している
↑遠くには山がそびえる
↑大きな船と対岸に街がみえる
↑左手前にみえるのがさっき入ってきた銀の門だろう

 さあて今度は恐怖の階段を降りなければならない。登ってきた恐怖を考えると降りることはとても怖いことに思えたけれど実際はそうでもなかった。なんでなんだろうね?心理的に地上に近づいていくから安心できるのだろうか?登りも下りも全くおんなじ宙に浮いているような鉄製の階段なのにね。

鐘楼 10Kn×2=20Kn

■宮殿の地下

 無事地上に戻ってきた。次は宮殿の中を散策してみることにした。チケットを購入すると宮殿内の地図と順路のかかれた簡単な紙をわたされる。それに沿って自分たちで宮殿内をみてまわる。

 ディオクレティアヌスの宮殿というと色々期待が大きかったからなのか、結構何もないところだという印象を受けた。建物があってところどころ展示物があるのだけれどこれといった見物がないように思う。日本人の若いカップルを発見「なんかもっとすごいの期待してたね」と言っていた。同感。 

 ちなみに宮殿の地下入り口付近(ペリスティルと青銅の門までの地下通路の両脇)にはおみやげもの屋さんがずらりと並ぶ。このディオクレティアヌス宮殿のローマ時代の姿を置物にしたもの、クロアチアのポストカード等色んなものがあった。おみやげもの探しによいかもしれない。

↑宮殿の地下 ↑おみやげもの屋さん

宮殿の地下 25Kn×2=50Kn

■前庭

 前庭とは円形の形をした広間でかつて皇帝の私邸の玄関であった場所だ。現在は天井に丸い穴があいていてそこから角度によれば大聖堂の鐘楼のあたまが少し見える。この穴はかつてはモザイクで装飾されたドームに覆われ、壁にあるくぼみには彫像が置かれていたそうだ。こういう建物は日本には少ないのでとても新鮮だった

↑天井の穴
↑鐘楼がちらり
↑鐘楼が少しみえる ↑ドアも重圧な感じ。雰囲気のある空間

■軽く迷う

 その後写真を撮りながらプロムナード方面へ抜けようと思ったのだけれど道がよくわからなかった。地元の子供たちの姿がちらほらみえるけれど観光客は歩いていない。ぬけられると思ったのだけれど通じていないようだったので引き返す。

↑鐘楼はランドマーク的存在でよくみえる ↑鮮やかなお花が建物とマッチして美しい
↑お花のアーチから地元の人たちがでてきた ↑鐘楼。左は工事中
↑鐘楼は高くでどこからでもよく見える
↑地下の部分はさっきみた宮殿の地下の部分
↑ここは・・・修復しているのだろうか?
↑この家倒壊している感じが私には怖かった。

■プロムナード

 プロムナードにやってきた。ここはとても居心地がよい。オープンテラスのカフェの席がずらりと並び。おだやかな青い海と大きな船を背後に美味しい飲み物をいただきおしゃべりに花をさかせる、またはのんびりと時を過ごすのにこれ以上の場所があるのだろうか、と思った。
 ここは広々としている。ドブロブニクのオープンテラスは目抜き通りに面したカフェ以外は狭い路地や階段の続く狭いスペースに配置されている。ドブロブニクが山のカフェで、こちらは海のカフェというかんじ(←そのまんまだけど)。広々した感じはとても心地よい。カフェの席と席の間が広々としているかどうかは座っていないので不明だが。もっとのんびりしたければカフェとは反対側にある南国の木のもとにあるベンチでたそがれるのもよい。私もベンチに座ってみた。気分がよい。ここではスプリットの人達の生活が垣間見れるようでよかった。ずっと座っていたかった。スプリットでの滞在時間がもっと長ければもっとこのベンチで人々を観ていられるのにと思った。ドブロブニクは最高に素敵な街だけどすべてが高くて貧乏性の私は素敵なカフェに入るには気取らなければ入れない感じがした。しかしここスプリットではそこまで気取らなくてもよさそうだ。気さくな町スプリットといったかんじかしら?

↑海に面したプロムナード(リヴァ)
↑宮殿側にはオープンテラスのカフェが並ぶ
↑海側には南国の木が植えてある
↑白い建物が素敵
↑颯爽と歩く女性、かっこいい
↑リパブリック広場 野外コンサート会場としてもつかわれるそう
↑パラソルも建物の色と合わせているようでセンスがよい
↑この広場を囲んでいるプロクラティブという建物はネオ・ルネッサンスの建物
 で延々と連続するアーチが特徴だそう。
 建築史は全く疎いけれど確かにここは他の建物と違う雰囲気があると思った

■ウォーク

 居心地のよいプロムナードを離れて通りを色々歩いてみた。

↑地元建築家カミロ・トンチッチの作品
 この建物はアール・ヌーヴォー
↑通りに突然あらわれたカップのようなもの
 ずいぶん大きなカップですな
↑クロアチア国立劇場
↑クロアチア国立劇場前の広場。奥は教会かな
↑城壁。結構高いね。
↑やけに青いけれど夕暮れ。お母さんと坊やと

■ノシュトロモで夕食

 お腹がすいてきたのでそろそろ夕食の場所へと移動する。スプリットには一晩しか滞在しないので前もって調べて気になる場所に行こうと思った。地球の歩き方にもるるぶにも載っている「ノシュトロモ」に行くことにする。ノシュトロモは地球の歩き方には魚介類が新鮮と書かれているのだが、るるぶの方には魚介類の新鮮さ以外にもクロアチア随一の名店とかかれている。地球の歩き方だけをみた場合だと普通のレストランにしか思わないだろうにるるぶではクロアチア随一の名店とはかなり書き方に違いがあるなぁと思った。とりあえずいってみよう。

 しかし迷ってしまって結構ぐるぐるとさまよった。もうあきらめようかと思ったときに自分が道の名前を勘違いしていたことに気づいた。クロアチア語の道の名前はぱっとみどれも同じに見える。無事たどりつけたのだけどもう少しでノシュトロモ以外のお店に行くところだった。

 お店に入ってみたかんじ、こじんまりとしているけれど普通のレストランよりはもっと有名なかんじがした。インテリアはアットホーム感もあるのだけれど絵画にまじって著名人との写真みたいなのもかざってある。これは普通のレストランというよりも「クロアチア随一の名店」に近いのかもしれないと思った。

↑店内
↑この奥に中二階みたいなのがありそちらもレストランの席がある。
 お互いがみえなくなっているのもよいつくり。

■料理

 こちらも迷ったけれど魚市場に面した場所にある魚介類の新鮮なレストランということでシーフードを頼むことにした。ウェイターさんにシーフードを頼みたいけれどどうやって頼めばよいかわからないと相談してみた。ノシュトロモプレートといった名前のをお勧めしてくれた。ノシュトロモプレートとは魚と色んな魚介類が載ったプレートなのだがメニューにはスカンピとかかれていたのだ。海老を私は食べないのだというとそれをカラマーリにしたらよいといってくれた。カラマーリとはイカのこと、昨日のイカのグリルで学んだ言葉だ。昨日「カラマーリ」といってイカのグリルをもってきて、カラマーリって何ですか?ってきいたら「Squid」と言われたのだった。そうかクロアチア随一の名店ではお客さんの好みに合わせて変えてもらえるのね!日本ではあんまりそういう頼み方をしないので目から鱗のようだった。そうだ、そうやって相談してみたらいいんじゃないか、クロアチアはとても英語のよく通じる国だしね。
 ノシュトロモプレートのスカンピをイカと他の何かに変えてもらって(他の何かは私の知らない単語だった)、あとは魚のスープと魚のクリームスープを頼んだ。そのノシュトロモプレートは2人前だったので他にメインディッシュは頼んでいない。

 最初にスープがやってくる。昨日のおいしかったスープ体験が忘れられず私は魚のスープ。こちらも昨日と同じようなかんじだけれど少し昨日のよりも塩味が薄い感じかな。お皿はこちらの方がスープって感じがするね。

 次にお待ちかねのメインディッシュ。できて運ばれてくるまで結構時間がかかった。ちゃんと調理しているんだろうなとわくわくしながらまった。そしてノシュトロモプレートの登場!

 でてきたプレートの写真がないのがとっても残念だけどそれはとても美しいプレートだった。大きなプレートに大きな魚が一匹。そして昨日と同じサイズのイカが4杯、ムール貝が4つ、それとアサリに似た貝が4つが綺麗に並べてあった。
 それだけで感動なのに皿にウェイターさんがさっとナイフとフォークをとりだしてまずイカを一杯ずつそれぞれのお皿にとりわけてくれた。ああお皿に分けてくれるのかと思ったら、そのイカを移したことによって広がった空間を利用してナイフとフォークでお魚を開いて食べられない内臓や骨をマジックのように一瞬で横によけてくれた。その手さばきがとっても早くて神業のようだったのでびっくりした!ナイフとフォークで魚の骨をとったりしたことのないし、本当に食べられないところは食べられないところだけを綺麗にささっととってくれているんだよね。感激の瞬間で心が湧きあがったよ!開いてくれた写真は下にあるけれど残念ながら写真に収めると美しくはないんだよね。でもすごく食べやすくなっていることはわかると思う。これだと本当に綺麗にたべられそうなかんじがする。

 肝心のノシュトロモプレートのお味は・・・とってもよかった!お魚はシーバスといっていたのでスズキのような魚だと思う。塩味がシンプルでとっても美味しい!いくらでも食べられそうだった。イカも昨日と同じく美味しい!昨日と違ってイカもあるし魚もあるし、とってもいい選択だったと思った。貝は私はあんまり得意ではないので味がよくわからなかったけどプレートというだけあって盛りだくさん、美しくて食べやすい、そしてなにより美味しい、とってもお勧めの一品だった!これは400Knなのでこのときのレートで6000円ちょっと。まあ安くはないけれどこれだけの魚介がのっているのだから相応なのかなと思った。スープ等は昨日のナウティカに比べると大分安い。 

 しばらくするとお店はお客さんでにぎわってきた。地元でも人気のお店なんじゃないかなと思う。私ももしこういうお店が家の近くにあるのなら定期的に通いたいなと思った。このプレートはリピーターになりそうだよ。

 ウェイターさんに「魚がとっても美味しかった!」と伝えたら「サンキュー」といわれた。喜んでくれているかんじが彼の笑顔からみてとれた。このウェイターさんはスキンヘッドだったけれど顔に笑顔があるのでいいかんじだ。
 おきまりのように「デザートは?」ときかれて気分がよかったので食べてみることにした。デザートはクリームケーキか、クロアチアのロジャータというカスタードプリンの2種類しかないというのでひとつずつ頼み、おきまりのようにコーヒーと紅茶を頼む。

クロアチアのデザートを楽しみにしていたのだけれど、実際食べてみるとあんまり口に合わなかった。日本のカスタードプリンに慣れてしまっている私にはあわないのかもしれない。残念。

 しかし料理としてはとても満足できたレストランだった。

↑昨日に続いて魚のスープ。
 こちらもおなじように小さい魚の切り身とライスが入っている。
↑魚を食べれる部分と食べられない部分に分けてくれた後の図
↑イカのグリル。レモンをかけていただく。おいしいよ〜
↑クロアチア、ダルマチア地方のカスタードプリン。結構大きい。
 味はどうしても日本のプリンと比べてしまうので私はちょっと苦手だった。

ノシュトロモ(夕食2人分)
ミネラルウォーター 25Kn
魚のスープ      25Kn
魚のクリームスープ30Kn
ノシュトロモプレート400Kn
クリームケーキ   30Kn
ロジャータ      20Kn
            530Kn

■両替

 手持ちの現地通貨が少なくなってきたので換金する。近くにあった両替所に入るとJPY10000円が586Knにしかならなかった。これまでに両替した時は1回目が626Kn、その次が616Knだったのでこの両替所は恐ろしくレートが悪いように思えた。がしかし手持ちがないと不安なので仕方がない。しかも明日は移動日だしね。本当はもっと両替したかったけれどレートが悪いので少しだけかえた(←やっぱり貧乏性)

パン屋
ミネラルウォーター1.5L 8.5Kn

夜のスプリットの街を少しふらふらして帰る。スプリットは港に面したプロムナードが雰囲気がとてもよくて居心地がよかった。とっても広い歩行者天国のプロムナード。道に面してテラス席のあるカフェが立ち並び優雅。ベンチもあるのでそこでゆっくり道行く人達を眺めて過ごす。スプリットに暮らすと休日、あるいは仕事帰りに時を過ごして心地よいだろうなと思った。日本のように遅くまで残業はきっとないだろう。

↑プロムナードの入り口にあった。金属製の街の縮図のようだ

■お風呂の問題

 このアパートメント、お風呂には中国に住んでいたときにお風呂についていたお湯を暖める設備がついてた。使い方は特に違いはないのだけれど難点はお湯を全部使い終わったらお湯が温まるまでに時間がかかるということ。
 その時間が実は結構長い時間がかかってしまって大変だった。スイッチがきちんと入っていなかったのかわからないけれど30分くらいで大丈夫かとおもいきやそれ以上の時間がかかり結局待ち切れなかったので実際どれくらい時間がかかったのかわからなかった。もしお風呂が大好きなタイプの人だったり、冬場に長く温まりたいわ〜という場合は時間をあけて使うなどの計画的な利用が必要になるかもしれない。夏ならきっと大丈夫だと思うが。ちなみにお風呂とかいたけれどシャワーです。

アパートメントレオ(アパートメント)
一泊 297Kn

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