香港、大陸映画「個人的感想」

近くのお店でDVDまとめ買いして自宅で鑑賞しています。かっこいい男性ひいきの評価かもしれません。


<大陸映画>

活きる(原題:活着)
     監督:チャン・イーモウ(張芸謀)  主演:コン・リー グオ・ヨウ(葛優)他

中国大陸映画で一番衝撃的影響を受けた作品かもしれない。不幸な出来事が連続して一家を襲う、その不幸さ加減に自分が平凡だけど暮らしていることのありがたさを痛感する。

あの子を探して(原題:一個也不能少

こちらは中国のダークで危険な部分が描かれていなくてオーソドックスなハッピーエンド形式。「活きる」に比べて日本向き。

初恋のきた道(原題:我的父親、母親)
     監督:チャン・イーモウ(張芸謀) 主演:チャン・ツィイー 他

綺麗な作品。先生の外見はかっこよくないけれど、「好き」ということはこういうことなのかもと考えた。音楽が切なく泣ける。初々しいチャン・ツィイーはここでしかみられないかも。

キープ・クール(原題:有話好好説)
     監督:チャン・イーモウ(張芸謀) 主演:チアン・ウェン(姜文) リー・パオティエン(李安田) チュイ・イン

チャン・イーモウ監督の今までの作品と違った唯一の現代北京を描いたブラックコメディー有りの作品。監督曰く今後もこのような作品は撮る予定はないそうだ。監督も地方からきて北京で廃品回収をしているおじさん役で出演、方言で熱演している。チアン・ウェンもリー・パオティエンも演技がうまいのだけれど、カメラが揺れ過ぎるのがみてて心地よくなかった。日光がカメラを直射するところも何度もあり、どうしても気になってしまった。ラストは審査に通過するために監督の意思とは違う結果にかえたらしい。(ナイフを下ろすか下ろさないか)もしかえていなかったら結果は深刻になりすぎて一体何がいいたかったんだろうと思ってしまう。

ふたりの人魚(原題:蘇州河 SUZHOU RIVER)
     監督:ロウ・イエ(婁Y) 主演:ジョウ・シュン(周迅) ジア・ホンシュン(賈宏声)

中国がよくわかる作品と薦められて見た。確かに中国のそのままの姿を映しているので中国らしくないところは少ない。憂いあるマーダー役の賈宏声がかっこいい。ジョウ・シュンは童顔なので二役がうまくいっている。画面が頻繁に揺れるので鑑賞中気分が悪くなった。「永遠なものなんてない」という主人公、「死ぬまで恋人を探し続けるなんてそんな話は物語のなかにしか存在しない」というメイメイ、こんな二人も実はマーダーとムーダンのような永遠なるものを本当は求めていたのではないだろうか。

スパイシーラブスープ(原題:愛情麻辣湯 SPICY LOVE SOUP)

     監督:張揚  出演:濮存マ、呂麗萍(第四篇) 除帆(第三篇) 除麗蕾、邵兵(第五篇)

第一篇:声 第二篇:麻雀 第三篇:おもちゃ 第四篇:十三香 第五篇:写真 という5つの作品からなりたっていて、初恋から恋愛、結婚、離婚、熟年恋(?)までが異なる5つの作品で語られている。第一篇は初恋がテーマなんだろうけれど、いきなりマニアックな趣味の主人公でこんな人いるのか?って思った。2篇目のマージャンは社会がドンドン発展していくと、老後に伴侶に先立たれた後にもう一人の伴侶を探すというという選択肢ももつことができるのだなぁと感じる、3人の素敵なおじちゃま方をほのぼのと見れる作品。3篇目のおもちゃと4篇目は現代社会で身近にある夫婦の関係の問題でとても共感ができた。第5篇はあんまり共感できる部分は多くなかった。女主人公(除静蕾)が中国美人で綺麗だということだけだろうか。

春の惑い(原題:小城之春)2002年
     監督:ティエン・チュアンチュアン(田荘荘) 出演: フー・ジンファン(胡靖[金凡]) シン・バイチン(辛柏青)ウー・ジュン(呉軍)

1948年の費穆監督の同名作品のリメイク。舞台は蘇州の小さな町なのだが映像が非常に綺麗。こんな絶壁の地にいたらずっとみとれていられるだろうなぁと思う反面、刺激が少なすぎて平凡な生活に耐えられなくなってしまうのだろうかとも思った。3人の三角関係を描いた作品なのだけれど、中国人が中国のありのままの姿を描いているとティエン・チュアンチュアン(田荘荘)監督を評価するその意味がわかったような気がする。刺激多い作品の多い日本の映画からみると物足りないストーリーなのかもしれないけれど、登場人物の一人一人の間を持った話し方、立ち振る舞い方は控えめでもどかしくもなんともいえない。そういうのを中国では美としているのかもしれない。ロケを行った蘇州西南東山鎮・太湖のほとりにある小さな村、一度いってみたいなぁ。


<香港映画>

初恋 First Love:A Little on the Breeze
    監督:葛民輝 主演:金城武 葛民輝 カレン・モク(莫文蔚) 李維維 他

まったく金城武色んな映画にでているなーと思う。くだらない内容なのだけどその香港映画ならではのくだらなさがなんともいえなくて面白い。監督が流した涙は本物か!?金城と夢遊病の少女の話が私はお気に入り。カレン・モクのでてくる話もよかった。

少林サッカー(原題:少林足球) 2001年
         監督:チャウ・シンチー(周星馳) 主演:チャウ・シンチー(周星馳) ビッキー・チャオ(趙薇)他

日本で話題になってた割にはそれほどだった。以前の作品の方がくだらないことに心血注いでて笑える。

喜劇王(原題:喜劇之王 King of Comedy) 1999年
         監督:チャウ・シンチー(周星馳) 主演:チャウ・シンチー(周星馳) カレン・モク(莫文蔚) セシリア・チャン(張柏之)他 

チャウ・シンチーの作品でいまのところ2番目に好きな作品。セシリアの演じる強気な女の子とチャウ・シンチーのおとぼけな会話も最後にはまとまってよかったなと。一番最後に沢山の観客の前にでるところは明らかに場面かわってるじゃんと突っ込みたくなるが、まあいいか。

英雄 HERO
    監督:チャン・イーモウ(張芸謀) ジェット・リー(李連杰) トニー・レオン(梁朝偉) マギー・チャン(張曼玉) チャン・ツィイー チェン・ダオミン(陳道明) 他

一言で綺麗です。チャン・イーモウ監督の作品は日本人にうける内容だといわれているけれど、この作品も例外なく日本人には共感できる内容だと思う。ただ中国の人にはこういう微妙な心境を描いたのは好まれないかも。

縁分 BIHIND THE YELLOW LINE  
    監督:黄泰来 主演:レスリー・チャン(張国榮) マギー・チャン(張曼玉) ア二タ・ムイ(梅艶芳)他 1984年

1984年で20年程前の作品でレスリーもマギーもめちゃ若い。幼い顔のレスリーとマギーが見れるということがこの映画の最大の見所だろうか。しかし20年前の香港、現在の中国よりもいけてるなぁ。アニタ・ムイがこの中では大人の雰囲気でいい役だ。


「恋戦。沖縄」(原題:恋戦沖縄) 2000年
     主演:レスリー・チャン(張国榮) フェイ・ウォン(王菲) 加藤雅也 他

 レスリー・チャンとフェイ・ウォンが出ている。豪華キャストで舞台が海外となれば、制作費が高いため内容はつまらないだろうと高をくくっていたけど、まあまあ面白かった。フェイ・ウォンは相変わらず魅力的だったけれど「恋する惑星」と役がかぶっているのは彼女のキャラのせいだろうか。「縁分」で20年前のレスリーを見たばかりだからか、すごくレスリーの歳が感じられる。とくに髪の毛ね。広東語を話す声すらも前と全然違うんだよね。渋くなったさ。英語を話すレスリーもかっこいい。

向左走・向右走 Turn Left Turn Right   2003年
     主演:金城武 ジジ・リョン(梁咏h) 他

 この作品は絵本作家「幾米」の作品を映画化したものだ。絵本としては想像するところきっと美しい綺麗なものだろうけれど、映画としてはみていて面白さを感じられない作品だった。金城ジジ・リョンとの共演が唯一見ものだろう。ジジ・リョンはちょっとおっちょこちょいで、おとなしい女性を演じていて、それがとてもかわいい。けどジジ、もうちょっと普通語の発音をはっきりさせてくれて、演技がもう少しうまくなるとうれしいなぁ。ジジ・リョン役にしつこくつきまとうお医者さんがナイスな役。ラストにはあんまり納得できなかった。理想がなんとかといっているけれど、結局二人が都市生活の中で求め続けていたものは恋愛における理想だけだったのか。

人民公厠 Public toilet
     監督:フルーツ・チャン(陳果) 主演:李燦森 谷祖琳 阿部力 馬普@張赫 趙寅成 金良姫 他

 公厠というのは公共トイレのことだけれど、中国の昔からのトイレは日本で今想像する公共トイレとはかなり違う、それはもっと違う意味を持っているようだ。生活に欠かすことのできない衣食住と同じものしてトイレをあげ、トイレつながり?でそこから人生について、もっと大きなテーマへと結びつけていっている。少しリアリティがありすぎるので、食事時は避けることをおすすめする。舞台が北京と韓国、香港、インド、ニューヨーク、ローマとインターナショナルなのだけど、私の理解能力不足だろう、それぞれの舞台でいいたかったこと、全体を通して伝えたかったことがよくわからなかった。北京の公共トイレの中に産み落とされ拾われたというドンドン(冬冬)の役者さんは阿部力さんという日本名なのだけどしゃべっているのが台湾なまりのマンダリン、なんでだろう。

インファナル・アフェア(原題:無間道 INFERNAL AFFAIRS)
      監督:アンドリュー・ラウ 主演:アンディ・ラウ トニー・レオン アンソニー・ウォン エリック・ツァン サミー・チェン ケリー・チャン エルバ・シャオ エディソン・チャン ショーン・ユー

 大不振の香港映画界において久々の大ヒットと言われたこの作品。人によってはTが一番面白いともいうし、1だけで簡潔しているので、見ていない人はTをまずお勧めします。

インファナル・アフェア(原題:無間道U INFERNAL AFFAIRSU)
      監督:アンドリュー・ラウ 主演:アンソニー・ウォン エリック・ツァン エディソン・チャン ショーン・ユー カリーナ・ラウ フランシス・ン

中国への返還前、香港が好景気に沸いていた1991年から97年までの7年間を背景に、マフィアと警察、そして彼らを取り巻く人々の運命を描く。前作でもちょっとでてきたのだけどアンディ・ラウとトニー・レオンの若き日々を演じるのはエディソン・チャンとショーン・ユー。実は私は彼らの髪型とか体格とか似てて区別がつかなくて結局誰が誰だかわからないまま終わってしまった。アンソニー・ウォン演じるウォン警部とマフィアのボス韓(エリック・ツァン)の因縁が明かされるって書いてあったんだけどそれもよくわからないままで、もう一度みます。だって人が沢山でて人間関係が非常に複雑なのです、だから母国語以外ではちょっときつかった。アンソニー・ウォンがビデオに撮られていてそれがばれたところ、あの固まった表情がとてもはまった。

インファナル・アフェア(原題:無間道V INFERNAL AFFAIRSV)
      監督:アンドリュー・ラウ 主演:トニー・レオン アンディ・ラウ レオン・ライ チェン・ダオミン ケリー・チャン アンソニー・ウォン エリック・ツァン他

 UよりもVの方が時間設定がTに近いのでTみてすぐにVを見た方がよいのでは?と思った。ずっと警察にもぐりこんでいるマフィアのスパイとマフィアにもぐりこんでいる警察側のスパイのも含めて、警察側とマフィアとの戦いだったのに、最後に残った人はあなたかいな、というのが正直な感想。だって、警察側の人間をその人は殺してしまったわけだよ。相手を疑う気持ちでか、それとも精神疾患かしらないけれど。最後リー医師(ケリー・チャン)は劉健明(アンディ・ラウ)のことをどう思っているのか気になった。Uではマフィア都合の悪い人間は一人残らず綺麗に消し去る厳しい世界をいやというほど見せ付けているのに、劉健明(アンディ・ラウ)だけはそういう危険が降りかからないのは何故ですか?

ロンゲストナイト(原題:暗花)1997年
      監督:パトリック・ヤウ 出演:トニー・レオン(梁朝偉) ラウ・チンワン(劉青雲) マギー・シュウ ルン・ファン ロー・ホイパン  チン・シュルン 特別出演:マーク・チェン フォン・コン

 一言でいうとえぐい作品です。なんてことないジャケットからは想像できない、中国香港のシチリアとも呼ばれる無法地帯マカオを舞台とした裏社会を描いた作品。ラウ・チンワンが持ってたバックの中身、よくそんなものもって平然としていられるなぁと思う。

大英雄
(原題:射G英雄傳之東成西就 THE EAGLES SHOOTING HEROES DONG CHENG XI JIU)
1993年
      監督:ジェフ・ラウ 出演:トニー・レオン(梁朝偉) レスリー・チャン(張国榮) ジャッキー・チュン(張学友) レオン・カーフェイ(梁家輝) ブリジット・リン(林青霞) マギー・チャン(張曼玉) カリーナ・ラウ(劉嘉玲)他

 超豪華キャストのわけは、この映画がウォン・カーウァイ監督の映画「楽園の瑕(原題:東邪西毒)」の撮影が遅れていたとき、ジェフ・ラウ監督がそこにいたオールスターたちを使ってわずか8日間で撮った映画だからといわれている。しかしこの豪華キャストの勢ぞろいに、最後まであなた誰だ?って人がいたよ。カリーナ・ラウは男役なんだけど最後までわからなかった。登場人物の中にお気に入りの人がいたら笑いころげられる作品だと思う。レスリー・チャンとレオン・カーフェイの歌とか、笑いどころは盛りだくさんだから面白いけれど、人によってはむかついてしまうような笑いかもしれない。レスリー・チャンが主役になっていると思ったけれど、トニー・レオンが爆裂しています。コメディーで見せるトニーが見られる。映画のストーリーとしては単純だけど、コメディーとしてみると面白い。

さらばわが愛 覇王別姫(原題:覇王別姫)1993年
      監督:チェン・カイコウ(陳凱歌) 主演:レスリー・チャン(張国榮) チャン・フォンイー(張豊毅) コン・リー グオ・ヨウ(葛優)他

2時間53分の大作。京劇養成所での幼少時代と、京劇スターとしてデビューしてからの2つの部分に分かれるのだけれど、レスリー・チャン演じる蝶衣はとても可愛そうな運命だと思ってしまう。蝶衣(幼少のあだ名:小豆子)は9歳で母親に売り飛ばされ、京劇養成所での厳しい訓練をうける。もともと京劇養成所には身寄りのない子や親が貧しくて我が子を売り飛ばすしかなかった行き場のない子供たちが集まっているそうだ。養成所で蝶衣をかわいがってくれた段小楼と二人で京劇スタートして有名になるのだけれど、小楼との関係、または現実の世界と京劇との距離、それに加えて演劇界にも及んでくる弾圧に彼らはそれぞれに互いを補うことができているようで足りていないような関係になるのであった。それにしても小四の変わりようには、これが政治というものなのかと仕方ないと思う反面、彼にはもっと人情というものがあるべきだと思ってしまう。コン・リー演じる菊仙は、押し付けがましくて自己中心的な嫌な女に映ったけれど、ところどころでいいところもあったのだ。

<台湾映画>

台北晩9朝5 Twenty Something Taipei
       監督:レオン・ダイ(載立忍) 出演:スタンレー・ウォン(黄立行) チェリル・ヤン(楊謹華)他

1974年以前 1984年以後生まれの人は近づいてはいけないとまで書いてある。かなり刺激的な映画だ。台湾だったからこういう作品が作れるのだろうということはいうまでもない(大陸では無理という意味)。朝点(朝ごはん)を食べるところなどで台湾を感じられるけれど、服装や若者の生活という点では、日本に近いものを感じてしまう。日本ってこうなのかな?っていう疑問は残るけれど、大陸とはかけ離れすぎているのは確かだね。日本人の若者なら面白く見られるのかな?女の子がセクシーでキュート、そして台湾なまりの普通語のシリアスな場面はちと笑ってしまう。

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