3日目 蘇州へ

■上海駅へ

上海駅(上海火車駅)思ったより小さくて混んでいなかった。
北京駅が込みすぎなのだろうか。

 上海ー蘇州は列車とバスがあるが、列車が一日に30本以上でているらしいので列車でいくことにした。上海駅まで地下鉄一本でいけるというのもあったし。居心地のよい東亜飯店を一度チェックアウトして荷物をもって出かけた。上海駅も春節のこの時期人が一杯かなとおもったけれど意外に人は混雑していなかった。チケットもすぐに変えたし、もしかして北京がいつも慢性的に人が一杯でチケットが買えないだけなのだろうか。列車の時間まで1時間ほどあったので近くのファーストフードへ入った。味噌ラーメンというのが目をひいてそれを注文したかったんだけど今は朝ご飯の時間でやっていなかった。熱果珍というのを頼んだら、オレンジジュースを温めただけだった。うーん、まあ初めて飲むんじゃないからまあいいか。とりあえずここで暇をつぶすしかないしね。中国のほかの朝食を食べるのもちょっと脂っこい感じがして食欲無かった。そこの油条は太くてかわっていた。
 またまた私たちの一緒にかったチケットは席がとなりじゃなかった。まあいいや、知らないおじさんとおばさんにはさまれているのも別になれっこよ。となりの席は若い家族が蘇州弁で楽しそうに騒いでいた。本当元気ねーと思ってしまった。若いっていってもちょうど30くらいだろうから、私たちのほうが若くて元気なはずなんだけど、なんか風邪の治っていない私はかなりつかれきっていた。暖かいといわれた上海がこんなに寒いのもかなりダメージ大きかったし。
 上海から蘇州も近かった。1時間ちょっとでつく。天津に住んでいると移動って天津ー北京が多いから1時間半が大体常で、蘇州はそれよりももっと近いイメージだった。でも、でも、蘇州は上海からそんなに近いとは思えない場所だった。別に寂れているということはないけれど、やっぱり全然違う都市だった。東洋のベニスとも誰がいったのだろうと、そういいたくなるような。

■蘇州着!

 蘇州でも最初にすることはホテルを探すことだった。蘇州駅をでたらタクシーの客引きが激しかった。あまりにもしつこいのでちょっと肩を押しちゃったよ。悪いことしちゃったかなっておもったけれど、しつこくてむかついた。上海もそうだけど、蘇州もタクシーはサンタナで初乗りは10元だった。私たちはどちらも働いていてタクシーにのるお金がないわけじゃないんだけど、誰もタクシーに乗るとは言わなかった。三輪車のタクシーが勧誘してきた。彼らは私たちが気に入るホテルに連れて行ってくれて5元でいいという。彼らはホテルからマージンをもらうから何度もホテルを探して移動しても私たちからは5元もらうだけでいいというらしい。寒いのでそれに乗ることにした。それに乗らなくても結局バスにのってさまよわなきゃならない。

■リンタクにてホテル探し

 最初は園外楼飯店にいった。中に庭があるらしくてすごく綺麗なホテルだった。入っただけで庭園のイメージでホテルの名前とマッチしたホテルだった。悲しいことに普通の2人部屋が一杯で高い部屋しかのこっていなかったからそこはパスした。それから3つ星のYONG(手偏+用)軍楼飯店にいった。サンタクの運ちゃんは、3つ星ではここが一番よいという。部屋をみたけれど部屋はバルコニーつきで広くて明るくて問題ないのだけど、洗面所が少し劣るかなと言う感じだった。値段は260元までさげてもらえるということだったけれど、3つ星にしては洗面所が汚いという理由で他のホテルをみることにした。次につれていってくれたのは華夏賓館だった。こちらは2つ星。今残っている部屋は4階しかないらしく小さい急な螺旋階段をあがって4階へいった。部屋は問題ないんだけどお風呂が電気あたためるタイプで固定式シャワーで浴槽なしだった。値段は200元くらいまで下がりそうだったけれど私は荷物をもって4階まであがるのが嫌だというのと、服務員の態度が3つ星とかなり違って劣っていたのが決め手で、さっきの3つ星ホテルにもどることに。やっぱり3つ星の服務レベルは違っていた。ちゃんと教育をうけているのだろう。栓抜き貸してといったらすぐにもってきてくれるし、笑顔でいつも挨拶してくれる。やっぱりサービスは重要ね。

初乗り料金が5元なのでタクシー(初乗り10元)と比べて
気軽に利用できる。ただし冬は寒いので注意が必要。

■昼食どころを探して

 荷物を置いてまずは食事に行った。ホテルのすぐ前の金門路は食事どころがあんまりあんまりなかった。少し歩いてやっとみつけた小さいお店に入った。肉抹茄子と家常豆腐を頼んだ。どちらも醤油味の塩辛い味付けだった。おいしかったんだけどね、ちょっと選択がこいすぎたかも。お茶がおいしい。南方ではレストランのフリーのお茶もジャスミンティーが出てこないで緑茶がでてくるのでうれしい。実は私はジャスミンティーはあんまり好きではなくて、緑茶の方が好みだからうれしい。やっぱりジャスミンティーって中国北方では良く飲まれるから安っぽい感じがするんだよね。

■留園へ観光に行く

さてここから蘇州の観光が始まる。蘇州の見所の庭園はほとんどが5時くらいで閉まる。今日は一つしかまわれないだろうとおもって、留園へでかけることにした。泊まっている場所からだと西園が近かったのだけど、蘇州の四大名園ということで留園を選んだ。ちょうどバスがでていたのでそれにのってでかかた。バスのアナウンスは綺麗な普通語なので全く問題はなかった。途中道を聞いたおじさんの中国語のなまりがひどくてききとれなかったけれど、それ以外は大体普通語で話しして普通語でかえってくる。大きな問題はなさそうだった。

清時代を代表する名園、水や日本人からみると汚いけど建物と調和している。

 留園は持参のガイドブックにはチケットは16元となっていたがいつのまにか60元のチケット代になっていた。今は閑散期だから60元だけど旅行ピークは70元になっていた。あんなに大きな北京の故宮が60元なのに、なぜにこんな小さい留園が60元!?パンフレットを無料でもらえるようになっていたけれど、そんなんにお金をかけるのはいいからチケット代もうちょっと考え直しなさいと思わずにはいられなかった。留園は確かに綺麗だった。でももし私が蘇州に住んでいたら、もっと地元の人が気楽に入れるような値段にしてほしいなって思うだろうね。途中上海育ちのおばあちゃんとお話ししてきいたけれど、杭州の西湖はチケット代をフリーにして、そのおかげで沢山の観光客が訪れるようになってホテルや観光産業がもっと盛んになったけれど、蘇州ではそれはできないだろうねといっていた。留園の庭園の柱の彫刻など今その補修などをできる人は少ないし、それ以外にも維持費が沢山かかる。だからチケット代も高くなってしまうとさ。おばあちゃんは上海で育ったため綺麗な普通語を話す。上海は人が多すぎて嫌いだから蘇州にきてこっちで暮らしているらしい。若いときは青海省で仕事をしたこともあるらしい。今もやっているけれどその頃も青海省あたりは西部大開発をしていたらしい。でも高山で気候が悪すぎるから開発しても無理だといっていた。確かに気候と言うのはかなり重要だと思う。内陸で高山となると不便きわまりないだろう。もともと青海省も貧しいところだから。おばあちゃんはあと留園のほかに虎丘に行くことを薦めてくれた。蘇州にきてそこにいかなかったら蘇州にきた意味がないと。明日はそこにいくことにしよう。
 留園はほとんど全部の場所を回ったんだけど、ここという場所がなかった。たぶん人があちこちにいたからだとおもうけど、唯一きにいったのは、梅や水仙の華が綺麗に飾ってあったことだろうか。それは綺麗だった。

観光地のゴミ箱は有機と無機に別れているのだけど、
さすがお金がある!?陶器のゴミ箱だった。
このような豪華な部屋が沢山ある。どこも手入れの行き届いた花が置いてある。
茎の部分が変わっている水仙が沢山置いてあった。 これが気に入った梅

■路地の散策

 4時くらいまで留園で観光した。西園という庭も近くにあるのだけれど今からいくと観光の時間があんまりない。しかもまた高いチケット代をとられるのかと思ったらいく気をなくした。今日は観光地へいくのはやめて近くの小さな路地を散策することにした。留園の正門の向かいにある路地にはいってみた。すぐに川に突き当たる。その川沿いにそってその路地を歩いた。人が外でおしゃべりをしていたり、内職をしていたりしている。なんだか自分の庭先を見知らぬ人がカメラを構えて通っているようでじろじろみられて、外国人だと気づかれないようにと緊張した。路地の先もどこにでられるのかわからないし、もしかして行き止まりかもしれない。もしかしてこの地域がすごく貧しい地域だったりしたら、外国人のようなお金持ちが入ってきたらもしかして犯罪を犯してでもお金を手に入れたいと思うような人がでてきてもおかしくない。日はまだ明るいし、外にでている人がそんな悪いことをするようには見えなかったけれど、それでも用心と言うものはいつでもしなければならない。できるだけカメラで撮るのも気づかれないように、日本語も極力話さないようにして通った。もしかしてどこにでもある普通の路地なのかもしれないけれど、それは北方の路地とは全然雰囲気が違っていた。だからこの生活が貧しい区分に入るのかそうじゃないのかそれが判断できなかった。
 道路を走る車の音が遠かったけれど、無事に大きなとおりにもどることができた。やっぱり大きなとおりは安心する。それから蘇州でよくみかけるコンビニ「可的」で午後の紅茶を買ってあたたまって、もう一つの路地へいくことにした。

細い路地、ゴミなのか物が沢山おいてある。 掃除用のモップを干してある。
内職らしきものを家の外でしている。 かわいい子供。
路地は殆んど狭いけれど中にはいるとたまに広い空間がある。 となりは川。灰色の家が並ぶ。

■路地散策2

 こちらは家がさっきほど小さくなくて、ときに大きなお屋敷もあった。お金持ちも実は住んでいるのかもしれない。実は私の蘇州のイメージはちょっとしたお金持ちとお屋敷だった。上海などに出ている人は今お金を稼いでいる人であって、人はお金を稼ぎ終わったら周辺都市の蘇州などにいってゆったりと暮らすのだと勝手に思っていた。もちろん蘇州に住むほとんどの人がもともと蘇州にすんでいて、私の言うようなお金持ちは少数なんだろうけれど、蘇州は中国でも綺麗な場所だと言われているからお金持ちが上海という都会から近くて、都会ほどうるさくもない蘇州にお屋敷を構えたりするんじゃないかなあなんて思っていたんだ。それから蘇州の庭のあるお屋敷みたいなイメージが強いせいもあるかもしれない。今回蘇州にきてそういう私の想像にぴったりと当てはまるようなものはまだみていないけれど。
 この路地はかなり遠くまで続いていた。そしてたての道は長く遠いのに対して、横に入る、つまり右がわの大きなとおりに続く道は皆無に近かった。一つは右側に留園があるからそこにはいれないというのがあるけれどそれを通り過ぎても右に入る道はないようだった。遠く遠く、最後には疲れてリンたくに乗ってホテルまで帰るわけだけど、大きな道にでたとき自分達がかなり遠くまで歩いて蘇州駅の方まできているのに気がついた。ずっとああいう住宅が続いているのかと思ったら蘇州も何も無い町に思えてきた。運河というのもまだみていないし、どこに東洋のベニスと称するにふさわしい場所があるのだろうか。

水道局のマンホール 瓦のように薄い石を積み上げてつくられた壁。
石がそれぞれ大きさが違うので壊れないか心配だ。
この洗濯済で干してあるタオルは理髪店のもの。
こんなタオルで理髪はいかが?
使われているのかわからないけれど水場。
手前にある壷は水入れかそれともおまるか・・・。


■ホテルの中で夕食

 上海でもみかけたパン屋さんがホテルのすぐ前にあった。そこで明日のパンを買いにいった。そしたら5時過ぎたら20%オフと書いてあったので5時すぎにいったんだけど、なんとパンが3つくらいしか残っていなかった。なんだか20%オフにする意味がないよ。パンが残っていないんだもん。仕方ないから隣のコンビニにいったよ。まったくコンビニばっかりお世話になっております。
それからホテルのレストラン(実はこっちが道路に面しているのでこっちの方がメインにもみえる)にいった。そこからなら直接エレベータにのって部屋まで上がれる。寒い思いをすることがないからここで夕食を食べよう。深いスリットの入った赤いチャイナドレスをきたかわいいお姉さんが注文をとってくれた。隣の人が食べている豆腐の鍋をもらって、あとは魚をあげた料理と、春雨のいためものみたいなのを頼んだ。お昼の濃い味とはちがって、薄味でおいしかった。そのレストランは地元の人でにぎわっていた。値段はそれほど高くないのだけど駐車場をみるとベンツもとまっている。誰が一体ベンツにのってきたのだろうかって思ってしまう(つまり誰が持ち主か、そんな人がお店に見当たらない)けれど、まあそういう人がきてもちゃんと料理が食べられる場所ということなのでしょう。一応ホテルの一部だからね。

■甘薯を食す

 しっかり食べた後に、道路をはさんで向かいの果物やにいった。上海では果物を売っているところがほとんどみつからなかった。もちろん上海の人も果物は食べるから売っているんだけど街中でなかなかみつからなかった。デパートとかコンビニとか山ほどあるんだけどね。のどが痛いときはナシをたべるといいというのを思い出してナシとあと目に付いた甘薯を食べることにした。甘薯は北方ではあまり食べる機会が無い。私は桂林に旅行したときに初めて甘薯を食べていらい、はまってしまった。あれを歩きながらかじって、道端にかすを捨てるのがなんとなく快感になってしまったのだ。昔は道端に有機のごみすら捨てるのに躊躇したものだけど、数を重ねるとなんでもなくなってくる。だってごみ箱がないし、そこらへんにすでにもうごみが落ちているんだから、いまさらって思ってしまうんだよね。まずいなーとおもいつつも。甘薯はそうやって食べるものだという風にインプットされてもいる。まあ今回は部屋でちゃんとビニール袋を用意して食べましたよ。寒いから外で食べられなかったのよ。
 その日は早く寝た。蘇州の夜はすることが何も無かった。外は静まりかえっていたし、もちろんどこにいったらいいのかわからなかった。留学を蘇州でする人もいるけれど、おとなりの上海で留学する人とまったく生活が違ったものになることが容易に想像できる。上海にいたら本当に不夜城ってイメージがぴったりだ。夜まで街は人であふれているし、綺麗な夜景の見られる場所が沢山ある。私も上海にいたらご飯食べてまっすぐ帰ろうとは思わないもの。蘇州で暮らしていたら毎日早くねて健康的な毎日を送れることうけあいだ。旅の途中にこういう蘇州みたいな都市に泊まって体を休めるのもとってもいいことだとは思う。明日は蘇州から上海にもどろう。蘇州に見るとことが少ないというわけではないけれど明後日が最終日だから明日のうちに上海のホテルに戻っていた方がいいと思ったから。

4日目 トラブル発生蘇州観光、そして上海へ戻る

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