中国瀋陽に招かれて 4日目

■別々に出発

今日もおばちゃんが朝食を作ってくれる。
お姉さんの家にパンを取りに行く時間はないので今日もごはんと中華料理。おばちゃんも大変だな。

9時に待ち合わせが、家を出る直前になって、おばちゃんが私と行く場所が違うからどうしようかと言い出した。


昨夜話し合って時間も決めてあるはずにどうしていまさら?と思う。

おばちゃんは電話しはじめた。

別の場所に私を連れて行くのはどうか?と。

こうやって当日になってころころかえるのがおばちゃんのやり方なんだろな。


おばちゃんは自分の待ち合わせする人との連絡に忙しく、タクシー移動中も電話ばかり。

いつも、家に来て、泊まったら良いといいまくってる。

そんなに家に来て欲しいのかな。


待ち合わせ場所を変えたので滞在時間が短くなってしまった。

おばちゃんのお友達とは地下鉄の駅「懐遠路」で落ち合って五愛市場に向かった。

五愛市場


五愛市場は、卸売市場で規模が大きい。

地下鉄駅から、トゥクトゥクみたいな電気サイクルに乗る。片道5元くらい。



↑電気式


五愛市場は、北京上海にも似たようのがあるけど、大きな建物に小さな店舗のたくさんはいった服装卸売市場。

いろんな服飾関連のものが買える。


二階三階は割と安い服があるそう。

5階で買い物した。一番高級なものがそろっているそうだ。

おばちゃんのお友達が付き添ってくれるのだけど熱意があつくて怖い。


これはどう?あなたに似合うと思う、ってさがしてくれるのだけど私の趣味に合わない。

私が選んだものは彼女は気に入らない。

彼女にそれは好きじゃない、カジュアル過ぎて使えないってはっきり言われるので私も弱気になってしまう。


お店によっては支払いを先にしないと試着させてくれないところもある。

試着室のあるお店はみたところ一つもなかった。

みんな普通に下着になって試着しまくっている。

私の場合は、店員とおばちゃんで服を持って簡単なカーテン役になってくれた。



まずぶらぶらしながらこの2点を購入した。

シルクのワンピース 400

薄い柄物のアウター 100


おばちゃんのお友達はわたしにはとっても優しいのだけど、店員にはめちゃ怖い。

すごい剣幕で話すからわたしの方が恐縮してしまう。

その後素敵なお店を見つけたのでまとめてたくさん買った。


デニムセットアップ 198

麻のロングアウター 298

黒のノースリーブロングワンピ 128

ワンピ 499

柄ロングワンピース 648

このお店は高めで、値引きは一切無理だったがつくりも素材も良さそうだった。


外国のカードも使えるということだったが、うまくいかなかったのでATMでおろして支払った。店員の対応は良かった。

卸売市場にしては珍しく分厚いお店のビニール袋も用意があった。


売り子さんは結構他人の生活に立ち入るみたいで、あなた達は親せきですか?彼女(私のこと)はこのあたりの人ではないでしょう?とかいろいろおばちゃんのお友達に話してるみたいだった。

また、わたし達瀋陽人はこれこれこうだから、というトークをセールストークにいれたりする。


おばちゃんのお友達は今日は自分の買い物はする予定がないといって真剣にわたしの買い物につきあってくれて有り難いが、買った後もこれは嫌い、あれが1番良かったなど言われるのでどう答えて良いのか困った。


■お昼

お昼はこのお友達の彼氏?不倫相手?みたいな人と合流して観光するという予定だったのでとりあえず彼女の家に戻る。


お腹すいたでしょ?

水餃子作ってあげる、といってくれてよろこんでたんだけど、中身きいてみたらわたしが嫌いなものがはいっていたので、食べれないんだといったら、牛肉煮込みは?ってきかれた。

この時実は肉はあまり食べないけどって思ったけど、もしかして肉以外もあるかもしれないし食べてみることにした。


おばちゃんのお友達の家の近くにある牛肉煮込みのお店に行った。

24時間やってる簡易的な個人経営のお店だけど、平日は満席になって座れないらしい。

メニューも脂身の牛肉か赤身の牛肉か選ぶしかなさそうだった。付け合わせの各種お漬物を自由に盛れる。白ごはん、煮込みのスープは足りなかったら追加してくれる。

こんなサービスだった。


とってもシンプルな牛肉煮込みがやってきた。一口食べてびっくりだ。

めちゃくちゃ美味しい。いままで食べた牛肉煮込みの中でダンゼン一位!

臭みもないし、硬くて食べられないお肉の部分もない。赤身を選んだので脂身も含まれてない。

あわせて20元もしないって言ってた。

盛京牛一碗というお店。


     
 ↑店内。大きなお店ではない。   ↑これが超おいしかった牛肉煮込み。また食べたいなー。 


おばちゃんのお友達の家で休憩する。

おばちゃんのお友達の家といっても、お母さんの家らしい。

外から見ると立派だけど中はコンパクトな家だった。

狭めのリビングに大きなダブルベットがおかれてて、オープンな個室のようになってる。


お母さんと二人で住んでるのかな、と思った。

お友達は子供達がもう結婚してるので、それなりの年だとは思うけど、ご主人とは別居とか、行ったり来たりなのかな。

       
 ↑おばちゃんのお友達のバイク。
二人乗りで牛肉のお店まで連れて行ってくれた。
  ↑ 宅急便とかはこのデジタル開閉のボックスで受取ができるそう。
新しい団地ではないがこのようなのが導入されててうらやましい。
中国のアパートは規模が大きいからかな。配達の人も楽だしね。
 


ベッドがあるので、そこで横になって休んでよいよと言われてその気になってたら、さっき買ったあの服来てみて、あのアウターと合わせてみて、こっちのとくらべてみて、あそこの鏡に映してみてみて、と言われてマジ疲れた。横になって休む気になってたのに、ファッションショーかよ。


そして、あの服はどうだかんとか言われる。

1番迷惑なのが、私たち女性は美しくないところは隠して、美しいところはみせて美しく見せるのよ、あなたはここを隠して、そしたらとてもよく見えるということを、何度も繰り返しいってくること。


服の好みを少し合わせるくらいは良いけど、生き方みたいなことまで何度も強要されたくない。


そして恋人?みたいな人が到着、同じことを言われた。

ここをなおしたら君は綺麗になるとか、ほんとにうざい。

中国の人はこういうこと相手のためにと思ってなのかな、仲良くなくても平気でいってくるから戸惑う。わたしは自分の価値観で生きるつもりなんですけどと言いたいが、そんなこと語る仲でもない。


その後これからどこにいくかについて、いろいろ二人で考えてくれた。

時間は2時くらいだったけど、男の方がいまから出かけたら遅すぎるとか色々言ってなかなか決まらないようだった。


お母さんが帰ってきて、部屋に知らない人間であるわたしがいても、男がいてもびっくりしないようだった。この辺は日本より家の感覚が開かれてると思う。


■南湖公園


その後南湖公園に連れて行ってくれる。

男性の方が車を持ってるので助かる。

がしかし、おばちゃんに聞いた話によるとこの二人は投資で大損して数千元も持ってないという話なのでお世話になって大丈夫なのかなと思った。


南湖公園は、おばちゃんのお友達が子供の頃に親やおばあちゃんに連れてきてもらった場所らしい。長い歴史があるようだ。

今は湖の改造中なので、水が抜かれてた。

なので雰囲気はちょっと違うけど、大きな柳の木が立ち並びとても雰囲気があった。


お花も飾られていたし、奥の方にはそれなりの規模の遊園地があった。

結構な規模の公園だと思った。

おばちゃんのお友達が誰か子供がシャボン玉をしているのを見て私たちもあれをしよう!と言い出した。
シャボン玉なんてもう何年もしていない。子供が遊ぶものだと思っているので私は特に興味がなかったけれど3人分買ってくれたので消費しようと一生懸命に吹いた。

シャボン玉で実際遊んでみると、結構楽しかった。
童心に返るというのか、やはり何か不思議なものを作り出す感覚、自分の息で噴出す感じも呼吸法の一種とも言えるし?なかなか楽しかった。

ただ、一人で全部使い終わるにはほど遠かった。
3人で一つで十分だけど、それではそれぞれに楽しむということができないからかな。3つも買ってくれた。

おばちゃんのお友達はシャボン玉を何か美しいものを作り出すということとして楽しむというより、それを他人に吹きかけて喜んでいるようだった。
彼氏?みたいな男性に吹きかけて遊んでいる。
そのうち、彼氏?にシャボン玉ではなくてつばを吹きかけられる。

なんかみてられないね。
50代の不倫カップル?悪いけどどちらも絵にはならないタイプ。普通にしてたら別にそれでよいけど、下品に戯れないでほしい。

ちなみに、私の友人であるおばちゃんは彼らのことお友達同士だと言っていたが実際の関係については知らないと言っていた。
中国語の「友達」は彼氏彼女を含むのであいまいではあるし、今日のふざけ方、そして車に乗ったときのかんじからしてつきあっているんだとは思う。

そういうの見せられてまあ心地よくはないよな。二人で遊びたいなら遊んでくれたらいいのに。


 
     
 ↑柳の木が心地よい公園内。   ↑お花も綺麗に植えられていた。   
 
     
 ↑遊園地。これだけかと思ったら奥に大きなのがあった。
まわっていなかったけれど大きな観覧車。ジェットコースターなども。
   ↑雷鋒の像  


その後おばちゃんのお友達がおばちゃんに電話して、これからの予定を尋ねた。


おばちゃんは親せきが瀋陽についたので家にいるとのこと、私が帰ってきたら一緒に夕食にいくとのこと。


おばちゃんのお友達は夜は一緒に夜市に行こうと言っていたのでどうしようか迷ってるみたいだった。


私はどっちでも良いと答えた。

おばちゃんの家に今すぐ帰る必要もないし、夜市で食事して帰っても良いかなと思った。


で、おばちゃんのお友達がわたし達と一緒にきてもよい、一緒にくる?というので、オッケーしたら、

車に乗って移動している時に、一緒に来るの意味がわかった。

一緒にきて、夜はおばちゃんのお友達のお母さんの家に泊まるという意味だったのだ。


そうならそう言ってくれないとわからない。

何も持ってきてないしと言ったら、お母さんのところになんでもそろってるという。


そりゃそうかもしれないけど、狭くてスペースに余裕があるようには思えなかった。

特別綺麗なわけでもないし、泊まりたいとは思わなかった。

おばちゃんの家まで移動するのは遠いからとか言われて、移動するのはわたしなんだから遠いとか彼女達には関係ないんだよね。

おもてなしの心が厚くて、いつでも歓迎してくれるのでとても良いのだけど、私はベタベタするタイプではないし、予定していなかった場所で寝るのも好きじゃないし、断るしかないんだよね。


断って、私がおばちゃんの家にタクシーでもどるのに便利な場所まで送ってくれたんだけど、途中でまた言われた。

今日はおばちゃんの家に戻るべきじゃないんだ、うちに来るべきなのよ。そしたら夜一緒に地下鉄に乗って遊びに行けるんだよと。


はー、もうしつこい。

有り難いオファーなんだけど、夜でかける気力残ってないし、もうグダグダ言わないでほしい。それがお客様おもてなしの大切なやりとりだとしても何遍もやり取りしたくない。


下車してタクシーに乗り換える。

途中でお客をさらに拾う。


家到着。

部屋の前でおばちゃんの親せきらしき人をみつける。彼もいま一人でたどり着いたところのようだ。

おばちゃんは午後から駅にこの親せきを迎えにいくと言ってたのに家で寝てたみたい。

まあ、例のごとく予定がかわったのだろう。


親せきは夫婦で来るのかと思ったら若い主人一人だった。おばちゃんの息子の嫁さんの弟なので直接の血縁関係はないけど、こうやって一人で訪ねてきて家に泊めるのとか割と普通なのかな。


スイカを切ってみんなで食べた。おばちゃんがしている投資について詳しいやり方を教わりにきたということなので、自然とその話になり話し始めた。最初はスイカを食べたらご飯に行こうと言ってたのが、これをしたらご飯に行こう、さあご飯に行こうというのをなん度も繰り返し、そのうちに親せきもお腹すいてたまらなくなったのだろう、お菓子や残りのスイカを全部平らげた。

ほら遅くなるからご飯行こう、さあいくよっていうのをそれからも何度もして、実際に出かけたのは何時間も後だった。

私はこうなることがわかっていたので、お茶飲んであまり期待しないで待ってた。

彼らの話聞いてるとすごく面白い。

親せきが口を開いても、おばちゃんが途中から話に被さるように話し始めて親せきはだまり聞く、私と同じ状況だった。

けど彼は中国人なので私よりは立ち直りが早いだろう。

最後の方には彼も負けじと話やめないようにしていて、「私の話をききなさい」とおばさんに言われてた。

この「私の話をまずきいて」、というフレーズは目下が目上に対して言ってもよいみたいで、つまり私がいってもよいのだけど、相手が早合点して勘違いをしている時にだけ使うみたいだね。

日本語のニュアンスとは違うように思う。


■やっと夕食

家の近くのレストランへ。

私が東北料理の涼皮食べたいと言っていたのを覚えてくれていて頼んでくれた。

そういうところは抜かりなくて素晴らしい。


色々美味しい料理が食べれた。

こういうのが人と一緒に食事するよいところだね。

     
 ↑前菜の牛肉。臭みがなくてすごく食べやすかった。   ↑名物の涼皮。おいしかったーー! 
     
 ↑大きな豆腐。醤油ベースのソースとピリ辛の味噌と二種類ついていた    


親戚の人は、私に日本で仕事しているの?ときいてきたのだけど、仕事するために日本に行ってるのかというニュアンスぽくて、私は日本人だというとびっくりしてた。

おばちゃんはいつも私を「日本のお友達」、といって紹介してくれるのだけど、中国人が日本に行って暮らしてると思うみたいね。

日本からきた、というのも必ずしも日本人ということではないし、日本人のお友達といわないと勘違いが起きる可能性がある。


でも、そうわかると割と話題がでてきて親切になる。

最近は特に日本に旅行に行きたい人、日本製品や漫画なのどの影響で話す話題も多いし、元々のおもてなしの心の強い中国の人は態度かかわる。

日本人だからって嫌な顔する人はほんと、最近は滅多にいない。

お金を盗もうとする人も少なくなったし、日本人だと告げることためらいを感じなくなってきた。ソフトの面でも中国のすごく良くなってきてると思う。


おばちゃんの家に戻り、先にシャワーして寝る。二人っきりじゃないから相手しなくてよいし楽。今日は朝早かったし、もうくたくただった。

5日目につづく

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