シルクロード敦煌へ 母娘旅 5日目

1日目 地元空港→上海浦東空港→西安空港→敦煌空港                 (敦煌泊)
2日目 敦煌観光(市内、莫高窟)                                (敦煌泊)
3日目 敦煌観光(鳴沙山・月牙泉)                               (敦煌泊)
4日目 敦煌観光(西線:敦煌古城、西千仏洞、陽関、玉門関、ヤルダン地質公園)   (敦煌泊)
5日目 敦煌観光(雷音寺)、敦煌空港→西安空港→上海浦東空港        (上海泊
6日目 上海観光(上海植物園)、上海浦東→地元空港 

■朝食

今日は敦煌から上海に戻る日。敦煌観光は最終日だね。
朝は8時くらいに食事に行った。
ここの食事はおかずが少しずつ変化しているし、チョイスも多いので結構気に入った。

パンなどの洋食系は見た目ほどよくなくて、洋食しか食べない人にとっては物足りないとは思うけれど、日本人なら問題ないと思う。
ただ、生野菜・フルーツ系は貧弱かもしれない。

     
 ↑朝食。手前のチーズがついているのはトマト焼き。
 餃子にジャガイモの料理、白菜など。麺とヨーグルトは毎回いただいた。
  ↑フルーツは棗がおいしかった。左はスープ。 
     
 ↑朝食会場とも今日でおわかれ。    
     
 ↑昨日買った杏皮水というジュース。不思議な感じの味。
昨日ちょっと飲んだのだけれど、飲みきれなかったので2日に分けて飲む
  ↑敦煌の名産ってことパッケージにもある。 

■ロビーにて

 ロビーで今日の飛行場までの送迎を頼んだ。
無料送迎ありますかときいたら、OKだった。飛行機の時間を言うと、14時に車を出すのでそれに乗ってくださいとのこと。

 ついでに、私たちが行きたいと考えていた博物館に行く方法を聞いてみたら、なんと月曜日はやっていないとのこと。昨晩から時間を費やしてどこに行くか考えたのに!
じゃあ、他に見るところは?ときいてみたら、雷音寺と言われたので、私たちもそれ以外思いつかなかったので荷物を預けてそこに行くことにした。

     
 ↑敦煌山荘の模型。大きいのがメインの建物でここに泊まった。
 左がレストランのある建物、奥がマッサージなどの建物。
  ↑小さいのはヴィラ(別荘)。
マッサージの人によると一晩10万以上するとか。 
     
 ↑敦煌山荘の一階ロビーはかなり広い。   ↑吹き抜けになっているので階上から下を見下ろす。 
     
 ↑10月9日の敦煌の天気予報。
最高気温11度、最低気温マイナス1度。日の出7:30、日の入り19:30。
   

■雷音寺

 雷音寺までは徒歩で。まっすぐの道なので歩きも楽チン。到着。

 ここは入場料などは必要のないお寺のようだ。中に入って途中でお寺の案内図があったのだけれど、すごく広くてびっくり!まるで小さなコミュニティー。

そしてびっくりしたことに、見たことある人がいると思ったら、昨日ヤルダンツアーで一緒だったおばちゃんだった。
昨日はあまり話をしなかったけれど、向こうも私たちのことは覚えいたので、まあご縁がありますね!ってなった。

     
 ↑鳴沙山に行くときに通った、雷音寺の入り口。    
     
 ↑門をくぐり、左側。    ↑門をくぐり、右側。
     
 ↑知恩報恩    ↑以戒為師
     
 ↑お寺のマップがあったのだけれど想像以上に広くて驚く。    

■天王殿

     
 ↑天王殿。    
     
     
     
     
     
 ↑天王殿の説明。    

■大雄宝殿

     
     
     
 ↑大雄宝殿。    
     
 ↑観音殿の説明。    
     
 ↑身座蓮台観四海(チコ訳:蓮の台に座し四海を望む)    ↑手掌楊柳済世界(チコ訳:手に柳を握り世界を救う)
     
     ↑象に座っているのが珍しいように思った。
     
 ↑これは願い事を書いた札?だろうか?   ↑赤い外壁。 
     
 ↑日本のおみくじのように木に巻きつけてある。    

■お焼香

 本堂の前にお焼香をする場所があり、となりにはお線香も売っているところがあったのでお焼香する。
よくわからないので一番価格のやすい5元のお線香を購入。

火をつけてお焼香する。
皆さん信心深いので大きなお線香を購入して熱心にお祈りしている人もいた。

我々はお焼香の仕方などがなれていなくてぎこちないけれど、
来てみたかった敦煌にやって来ることができ、そして日々暮らしていっていることに感謝する気持ちが自然とわいてくる。
はい、ありがたや。

     
 ↑りっぱな本堂が見えてきた。    ↑大光明殿。
     
 ↑5元のお線香。    ↑象さんもいる。
     
 ↑お焼香。    ↑少し大きな線香。

■大光明殿

     
 ↑大光明殿前の滴水観音。    ↑大光明殿。
     
     
     
     
     
 ↑南無雷音仏    
     
     ↑一種七収、供養三宝、老人入墓の文字と絵が描かれている。
     
 ↑たくさんの小さな金ぴか仏像には番号が振ってある。    ↑ちょっと怖かった。
     
 ↑五体の大きな仏像の裏にも小さな仏像がびっしり。   ↑大光明殿には五体の大きな仏像がある。 
右が東方妙嬉世界阿閦仏、南無南方歓喜世界宝生仏。
     
 ↑南無中央華厳世界毘盧遮那仏    ↑南無西方極楽世界阿弥陀仏、南無北方蓮華世界不空成就仏。

■その他施設

 五観堂という食堂施設があった。
ここは、僧侶・居士が食事をする場所とのこと、しかしお寺を訪れた人も12時以前には無料で食事をすることができるとHPに書かれている。

食事のとり方は絵入りで説明が貼ってあった。

私は中国のお寺で昼食をいただいたときのこと思い出した。
広い部屋の長テーブルに横一列にすわり各自お椀に入った野菜のおかず、ごはんをいただいた。
しばらくすると、列の前をおかずを持った人が通りかかり、追加がほしい人は合図をすると今あるお椀に入れてくれる。
どの人がどのおかずを持っているのか、通りかかったときに瞬時に判断するのがむずかしかった。
しかし残さないように食べられる量だけをもらう。
誰も話はしないでもくもくと食べる。

お寺の食事とはこのようなかんじなのかなとそのとき思った。
ちなみにお野菜のおかずはいろいろ種類があっておいしかった。
見た目は色合いが素朴なので映えないかもしれないけれど、きちんと味付けしてあるし、おいしかった。

     
 ↑五観堂    ↑絵入りの説明。
     
 ↑規則も細かく書かれてあるようだ。    
     
 ↑綺麗な色合いの廊下で印象的だった。   ↑これは山門の外にあった。
 法顕が西域に行く際に立ち寄った場所ということ。 

思ったより写真にとっていなかったみたいだけれど、この他のお堂も見てまわった。
地獄絵が壁面にあるお堂もあって、地獄の様子を真剣に見入ってしまった。
そしていろいろな地獄の刑を見ていると恐ろしくなってくるんだよね、不思議なことに。
これらしか選択肢がないのか、それだったら一番ましだろうか?みたいに(笑)
確かにこういうのを見る機会が増えると、今の生活や思想を改善させようって気になるかもしれない(苦笑)

あとは、亡くなった人の名前と供養する人の名前の書かれた紙が壁面にたくさん貼ってある部屋もあった。
身内がなくなって、親族一同が供養すると場合もあるし、水子供養で父・母とベビーと書かれている紙も結構あった。

この日は熱心に参拝に来ている人は最初に数人見かけたけれど、あとは私たちのような半分観光のような人もいて、どこかでカシャっていうシャッターが聞こえたりたりした。
観光としてもこのお寺は見ごたえあると思う。

そういえば、僧侶の人の姿を全然見なかった。
どこか別の場所で修行をしていたのかな。

■昼食

 雷音寺を出て、昼食は近くのお店が並んでいる人口的に作られた小さな村的エリアに行ってみるとことにした。
ここは人が賑わっているかんじでもないが、みすぼらしいこともない。
新しく作られた施設のようだ。

なのに人が多くないのは経営的に大丈夫なのかな?と心配になるが、おそらく民間ではなくて何かのプロジェクトとして作られたのではないかなと思う。
もしかして文博会のために、作られたアミューズメントパークのような観光向け施設のようなのかな。

だから?
趣旨・意図・使われ方がよくわからないのだよね。

お店はいろいろ並んでいるが、何を目的としているのか、全体性は見えてこない。
はやっているようにも見えないし。

飲食店もたくさんあるが、いくつかの限られた場所は人が入っている。
しかし看板掲げているのにやっているのかやっていないのかわからないお店も多い。

古くて閉店しているわけでもないし、人の気配はあるけれど。
店先に誰かいても勧誘しない。ということはやはり民間が作ったところではないのだろうかな。

食べ物に関して言うと、おとなり新疆のシシケバブがあったり、西安の麺類のお店があったり、敦煌だけではないのでよくみてどれがいいか迷った。
最後の敦煌での食事なので敦煌の名産が食べたい。

なんどもぐるぐるして、悶餅というものを食べることにした。
しかしこのお店も外からみて開いているのか全然わからなかった。
勇気を出して門をあけると、ちゃんと営業していた。

中には人も一組だけど入っている。
なあんだ。
寒いから閉めているのかどうか知らないけれど、これじゃ誰も入ってこないんでは?と思った。

店員はおばちゃんだったけれど、まあ普通の対応で、私たちは悶餅とスープを頼むことにした。

不思議なのが注文はとりにきてくれるが食器をとりにいくのはセルフ。そして食器は使い古しのぼろぼろ。

これはわざとぼろぼろで古めかしい雰囲気を出しているのか、そしてセルフで昔ながらの方式を採用しているのか??全然わからない。

悶餅は大きくてびっくりだった。
一番小さいのを頼んだのだけれど、値段が割りと高かったので大きいのじゃないかなって思った。
するとかなり大きくて、二人ではむずかしそうだった。

だけど汁物も食べたかったのでスープも頼んだのだよね。
だからかなり量は多くて食べるのが大変だった。

昼食
土鶏悶餅元
湯元

     
 ↑この中をうろうろ、昼食をするお店を物色した。    ↑本物のような毛皮が陳列されていた。
     
 ↑昼食に入ったお店。    ↑簡素なつくりにわざとしているのだろうね。
     
 ↑中古の食器が棚の中にあるのでセルフでとる。   ↑コップはこれ。かなりぼろぼろですな。 
     
 ↑じゃーん。土鶏悶餅。土鶏とは野生の鶏のこと。
鶏肉の部位もいろいろ入っているしぶつ切りみたい。
  ↑これ一枚がでかい!ラザニアよりも大きい。 お腹膨れる!
     
 ↑スープ。やはりあたたまるね。こちらも量があった。
でもやっぱりスープが落ち着くね。
   

■敦煌山荘に戻る

 昼食後歩いて敦煌山荘へ戻る。次は預けた荷物を受け取って14時発の送迎で空港へ向かう。
その前に母がフロントで現金を両替。ここはお金を手渡しただけで両替してくれるので楽チン。記入やパスポートの提示もいらなかった。

     
 ↑こちらは敦煌山荘1階のお手洗い。    ↑蛇口の傍にあった。
「生命の泉はますます貴重になっている。
我々の次の世代のために、一滴一滴の水を節約しましょう(中国語)」
英語で生命の泉というのをthe spring of the lifeと訳しているのは変だと思う。

■空港へ

 14時発の送迎に乗ったのは私たちと、あとは中国人の若めのカップルだった。彼らとは特に交流なし15分で空港に着いた。
空港までもほぼまっすぐの道。車窓はやっぱり中国の私が訪れたことのある都市とはかなり違っていて興味深い。

 
 ↑敦煌空港。やっぱり立派だね。

■荷物

 手荷物のスーツケースでヨーグルトとお水が発見されて没収される。

■ラウンジ

 敦煌にはプライオリティーパスで使えるラウンジがあるということにまず驚いたのだけれど、あるんですよ。

敦煌空港国内線ターミナルビジネスクラスラウンジ(プライオリティパスのページ)
https://www.prioritypass.com/ja/Lounges/Asia-Pacific/China/Dunhuang/Dunhuang-Airport


いやしかし、マップをみてもわからなくて、係の人にきいた。
203番ゲートの係員に言ったらいいよ、と。

母はプライオリティーパスを持っていないし、同行者として金額を支払ってまで入りたいわけではないので、私だけちらっとみてくる、ということで母には搭乗口付近で待ってもらうことにした。
そして私は言われた203番ゲートの人のところにいくと、ボーディングパスを見せてと言われて渡したらちぎられてこっち、と搭乗口の方に案内された。

あの突き当たりの部屋です。と言われたので行ってみる。
ドアを開けると確かに部屋なのだけれど、小さい!
ドアのところに本当に一人だけのカウンターがありそこに係員のお姉さんがいる。

プライオリティーパスを渡すと手動で書いたりする。
デジタルな機械はここにはないようだ。

処理が終わったら渡すので先に中に入って休んでいてくださいと言われた。
だけど・・・中は・・・狭いし、休む要素もなさそうだった。

冷蔵庫が壁に一台。
真ん中のテーブルに飲み物や簡単なお菓子があるけれど、本当にそれだけ。

私はその中でも中国茶の白茶の茶葉を見つけたのでそれを紙コップに入れてお湯を入れて飲んだ。
それはおいしい。
だけど後のものはとても魅力的には思えなかった。

プライオリティーパスの所持者もびっくりだろうが、ビジネスクラスの人はもっとがっかりじゃないだろうか?
だけど、今現在敦煌からは国内線しかないので国内線ビジネスクラスは敷居が低いということなのか?
(ビジネスは値段いくらくらいするのだろうね?)

使っている人は、男性一人とカップル1組。狭いし、することないよな。
充電とかはできるかもしれないけれど、
部屋の広さでいうと、搭乗口付近の方がゆったりとしてそうだし、食べ物飲み物も魅力的ではなかったなぁ。

まあ、利用できるほうがうれしいけれど、その規模には結構びっくりだった。

     
 ↑今まででみた一番狭い、ラウンジ。   ↑このお姉さんが手動で手続きしてくれる。
 お姉さんの空間も狭い。 
     
 ↑敦煌よ、さようなら。まずは西安へ向かう。    

部屋の利用が終わると搭乗口に向かうのだけれど、それが私はラウンジに入る際にすでに搭乗ゲートを過ぎてしまっているのだよね。
そんな仕組みになっていると知らなかったので、母は搭乗口付近の椅子に座って待っている。
私はガラスになっているので、母から見えそうな場所でガラス越しに一生懸命眼力アピールする。

声は届きそうにないし、気がつくだろうか、気がつかなかったら係りの人に言って伝えてもらうしかないか、としばらくアピールがんばってみる。
私たちのフライトの搭乗が始まったので母もちょっとあせり始めているようだった。きょろきょろし始めた。
そしたら気がつくかもしれない。

そのうちに私が目に入ったみたい。
あら!という顔をしていたが、無事彼女もこちらにきて一緒に搭乗した。

■西安まで

15時に搭乗、フライトは1530発だった。
機内食はセロリとミートボールのハラル、お菓子のサチマ、ザーサイとフルーツはハミ瓜だった。

■西安でショッピング

もともとは西安の空港でショッピングしようと思っていたのだけれど、そうするともう一度安全検査を受けなければならない。
それがかなり面倒なので、そのままトランジットとして出発エリアに行くことにした。そこでも買い物できるしね。

思ったとおり、同じ商品が同じ値段で売られていた。
私はそれを購入することにするが、店員さんがいちいちついて周りあれこれ発言する。
私が買いたいやつよりもこちらこれこれでとてもよいのです、こちらがお買い得だと。

私は伏茶というのが買いたいのに緑茶などもお勧めされる。
まあ中国語のレッスンになっていいけれど、あれもこれもお勧めするその意欲に感心するね。

そして母も、何か自宅用にお茶かって帰ってもいいかもねぇという気になり、緑茶を選ぶことにした。
それだけいろいろお勧めするのに、「じゃあ、日本人に一番好まれるお茶はどれですか?」と私がきくと、
「全部いいです。お茶を好きな人は自分の好きなお茶の種類があって、個人差があります」というような話。
そりゃそうですよ、そんなことわかっているし、その上で質問したのだけれどね。

予想通り、そのようなデータ収集や分析した結果を持っていないようだった。

緑茶を買おうとしている母には高級なお茶をお勧めされた。
自分で飲むだけなのでこれくらいでいいわと母が自分で選んだ。
私はよく知らなかったけれど、陝西省には、紫陽という有名な産地があるみたいだね。

そして支払い。
私たちはクレジットカードが使えるかどうか店員さんにあらかじめ確認していた。
そして、店員さんとともに向かいにあるカフェに支払いに行くことになった。
お店でカード決済ができなくて、カフェではできるみたいなので。

そしてカフェで支払いをする。
が、カードは使えなかった。

え?さっきカードは使えるっていう話だったのに・・・。

そこにきて、クレジットカード(信用ka)は使えるけれど国際ブランドのクレジットカード(国際ka)は使えないということになった。
そんな・・・。
中国国内のクレジットカードって、銀聯カードとか?
持っていないよう(涙)

仕方ないので現金で自分の分を払った。
母も国際ブランドのクレジットカードで払おうとしていたので現金をほとんど持っていないし、
それならお茶は残念だけれどあきらめるわという話になった。

店員は、あなたが母の分まで現金で支払って後で請求すればよいじゃないという。
そういうとは思ったけれど、そこまでしてここでお茶を買いたいという気持ちは母にはなかったので、
せっかくだけど私だけにした。

西安の空港は規模も小さくないし、
敦煌などの都市へのちょっとしたハブ的空港の役割もあるので、
ぜひとも国際ブランドのクレジットカードが使えるようにしてほしいものだ。

母は、上海では日本円の現金も使えるから便利なんだけどねと言っていた。
何度も中国に行く予定のない人は、中国の人民元をたくさん残してかえることは嫌がるよね。
クレジットカードが使えるならどんどん買い物しようという気になると思うし、
第一、カード社会の国からきた観光客はどうするのだろうね?

■ラウンジ

買い物を済ませて再度ラウンジへ。
プライオリティーパスで使えるのはやっぱり行き時と同じラウンジ。

でも麺もおいしいしよいのだ。
今回は利用客が多くて空席が少なめだった。
携帯の充電のできる席はなかなか空かなかったけれど、途中からGETした。

■機内にてハプニング

 2020搭乗、21時発のフライトだった。

 飛行機の中でちょっとしたハプニング?ニアアクシデントがあった。

 私たちは私が窓側、母がその隣の席で自分たちの席に座っていた。
敦煌ー西安便で一緒だった女性が私の前の席だったのだけれど、そこに女性3人、子供4人くらいの家族がやってきた。
女性たちは姉妹なのか、子供は小学生くらい。

そして皆が一緒に座りたいので席を替わってくれと替わっていた。
なので私の前の席の女性は、その列の左側の席に座っていた。

しばらく普通に過ごす、他のお客さんもどんどん入ってきて、すると、
例の西安便で一緒だった女性が座っている席に、その番号の搭乗券をもった乗客が現れたのだ。

これは困った。
チケットを取りまとめているのが、その女性陣の中では一番若そうな女性だった。
いろいろチケットをみてみているのだが混乱するばかりなので、もともとの席に戻ってみましょうよと誰かが提案して戻ることにした。

女性もそれで同意、席にもどり子供たちもそれぞれ座っている。


ところが。

西安便で一緒だった女性が、

「私の携帯がない、今さっきまで使っていたのに」と言い出した。


最初は、ただどこかに落ちてしまっているのだろうと、皆足元を探したり席を探してみたりした。
しかし出てこない。

後から来た男性も、もしかして服のポケットに入っているんじゃない?ってやんわり言ってみたりしたけれど、入っていない。
しばらくそんなことをやっていた。

まだ離陸前だったので、この携帯を使って電話かけてみたら?という人がでてきた。

かけてみると、携帯はつながる。
しかし音はバイブにしているのでどこにあるのかはわからない。

服の中には入っていないようだ。かばんの中にも。

「さっきまでそこで使っていたのよ、席を最終的に移動する前までは、替わってあげた席で使っていた。」

その言葉が連呼されるばかり。
確かに、機内には持って入り、席で使っていた。

それが今はない。

そんなマジックみたいなことがあるのか?


CAも呼んで来て、携帯がなくなったと訴えた。

CAは特に驚いた状況ではないが、日本みたいに飛行機のドアが閉まったら電源をお切りください、と厳しく言わない。
協力する姿勢をみせるが、特に案があるわけではなかった。

とりしきっている若い女性も不安になってきたようだ。
自分たちが席を替わってくれといったことにより、
携帯が行方不明になってしまったなりゆきなので、早く解決してほしいように見えた。

自分の携帯を差し出して、これでもう一度かけてみて、と。


やはりかかるのだけれど、音がでないのでどこにあるのかわからない。

摩訶不思議な状況にますます焦る。

考えられる状況として、子供たちと席を交換したのだから、子供たちのあたりにあるのではないか、
子供たちの持ち物をチェックしたりした。

でもない。

子供たちも何の反応もない。

こういう状況でもし携帯がなくなってしまったらどうなるのだろうか。
普通に携帯がみつからないだけなら失くした人の責任になりそうだ。

しかし、彼女は怒ってもいないけれど、子供たちに席を替わってあげたことによるゴタゴタによって携帯がみつからないということを主張しているかのようだ。

席に戻る前に、あっちの席で確かに使っていた。その二番目の席に携帯があるのを確かに自分でみたのを覚えている。と

そのことが何度も繰り返される。
他に、手がかりもないし、変わった様子も目撃されていないのだろう。



どうなるのか。今のところ激しい展開にはなっていないけれど、
西安から一緒だった彼女は「私が見つけられないのが悪いわ、あきらめるわ」とは絶対言わなそうだった」

あとは探してみる場所を広げるしかないだろう。


まさか私たちは全くかかわりがなかったし、席を交換もしていないのでここを探すことはないだろう。
探すのはやり、席を替わった家族そのあたりしかない。

子供たちの持ち物に入っていないならば、大人たち?


やりとりは主に、西安から一緒だった彼女と、とりしきっている若い女性。
若い女性が席のことチケットなどまとめて管理しているようだし、それぞれの女性は子供たちの隣に座って世話をしている。必要なときに協力するという態度だった。



若い女性も、調べる場所がなくなった感じだ。

早く解決してもらいたい、そうじゃないと疑惑が自分たちにかかり続ける。
そんな焦りを彼女から感じる。

西安便で一緒だった彼女があからさまにプレッシャーを与える話し方ではない。
だけど、さっきまでそこにあったという一点張りは自分のせいではないという主張にも聞こえるし、
事態が改善しないので、その主張が繰り返されるばかり。

西安便の女性の気持ちというのは正直私にもみえてこなかった。
若い彼女の、しっかりきっちり物事を運びたいのに子供たちのせいでできないという焦りというのは、よくわかった。
もともとちょっとヒステリックなのかもしれない、
しかし他人にたいしてちゃんとした態度はとれる大人だということでもあった。
西安便の女性に対して、失礼な態度はとっていなかった。協力的な態度であった。


まさか、とは思っただろう。

しかし、あなたのそのバックもみてみたら?という話になり、

若い女性、彼女自身のバッグを開けてみた。

すると、



彼女の顔が固まった。


その携帯が彼女のかばんの中に入っていたのだ。

こわばった顔で携帯を返却する。



沈黙


ごめんなさい、申し訳ない、などの言葉はない。


彼女にとっても、自分で入れたわけではないということを無言で主張していたのか。

かといって、誰が入れたのか?

子供たちの誰かがお遊びで入れたのかもしれない。


はらわたが煮え返っているように見えた。

しかし怒る相手もいないのか。誰かわからないのか。


西安便の女性は、

これは遊んではいけないものよ、と携帯を指して言った。


そして、またしばらくして、
バイブにしていてよかった。音がならないようにしていたらと思うと本当に恐ろしい。と
彼女に向かって言った。


子供はしかられることはなかった。
問いただされることもなかった。


その後は普通に過ぎた。
彼女はしばらく静かにしていた。

ずっと普通語(標準語)で話していた彼女、
時々、姉妹らしき女性と方言で話すこともあった。

彼女は腹を立ているのはわかったけれど、
自分になのか、子供たちになのか、または西安便から一緒だった女性になのか、

最初からきちんと観察していなかったので、私はよくわからなかった。
こんなことになるならば、細かくみていたらよかったか(笑)

ある意味、劇みたいだった。
西安便の女性は棒読みだったけれど。


いろんなことがあるもんだな。人生はドラマ。
私は犯人がわからずにちょっと不完全燃焼。

後で母にもきいてみたけれど、やっぱり私と同じような見解。
母は言葉が一つもわからないけれど、やっぱり雰囲気から判断すると、そうなのかなと。

まあ、幸いなことに誰も声を張り上げたり、感情的になる人がいなかったので、よかった。

他の人たちも穏やかだった。


機内食は夜のフライトなのでとても軽いもの。私は食べずに持ち帰ることにした。

 
 ↑機内食はゴマのついたバンズのハンバーガー。
やわかい卵の具が入っていた。大きさはそれなりに大きい。

■上海到着

 離陸前のアクシデントには気をとられたけれど、飛行機は無事上海に到着。
こんなに時間が遅く、そして子供連れなのに隣の席の人たちは市内へ移動するようだった。
私たちは空港のホテルだったので移動の問題はなくて安心。

真っ暗だったのでホテルの写真はまた明日。
旅もあと一日。

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